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「お父さん、お母さん、ちょっといい?」




夜ご飯も美味しくいただいて




リビングで寛いでた二人に声を掛ける。




「あら、改まって何?」




そう言って姿勢を正してくれる。




「ん、えっとね。二人で来たから
だいたいわかってると思うんだけど、」




次の言葉を言おうと息継ぎしたら




「Aさんを僕に下さい......!」


「!」




予想外に、ジョングクくんがそう言って
頭を下げた。




「あー、ジョングクくん。頭を上げなさい」




意外にも、最初に声を発したのはお父さんで。




ジョングクくんがゆっくり顔を上げると




「本当はもう決めてるんだろう?」




穏やかな顔で、お父さんはそう言った。




「だいたいも何も、
あんた薬指に素敵な指輪してるし。笑」




お母さんが私の左手を指差す。




「あ」




......そっか。バレバレだ。




「今までのやり取りで
そのうち結婚するんだろうなとは
思ってたけど」




ねえ?って、お父さんに目配せするお母さん。




「あんたの事だから、結婚した後に
事後報告で終わりかと思ってたのに
ジョングクくん連れて来たからびっくりよ。笑」




......よくわかってらっしゃる。




「ジョングクくん、
Aをもらってくれるの?」


「はい、欲しいです」


「意外と頼もしいな。笑」




......また、アイコンタクト。仲いいな。




「もっと若くて綺麗な娘さん、
世の中にはたくさんいるわよ?笑」




お母さん、笑顔でなんて事言うのよ。




「僕は、Aさんがいいんです」




......今更ながら、きゅんとしちゃった。




ありがと、ジョングクくん。




「ですって。あんた、責任重大よ?」


「......うん、わかってる」




でも、一緒に幸せになるって決めたから。




「許してくれる......?」


「お願いします」


「許すも許さないも、もう覚悟してたから。
ねえ、お父さん?」


「ああ......。ジョングクくん、Aを頼むな?」


「......はい!ありがとうございます!」




......よかった。




再び顔を上げたジョングクくんと目が合って




思わず微笑みを交わす。




ジョングクくんが握ってくれた手を握り返すと




「あの......お父さん、お母さん」




ジョングクくんが切り出した。




「籍だけ......先に入れても構いませんか?」


「......好きにしなさい。笑」


「ありがとうございます......!」






ジョングクくんの手に、力が篭った。





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ユンギ - すき 何回でも読めるw (2019年4月19日 0時) (レス) id: a9e253502f (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - かりふぁさん» かりふぁさん!素敵なコメントありがとうございます!感激ですー...!(T_T)そんな風に言っていただけるなんて...うぅっ、光栄ですぅ(>ω<)こちらこそいつもありがとうございます!もう少し続くので、お付き合い下さいね♪ (2016年8月9日 22時) (レス) id: 305de39f9c (このIDを非表示/違反報告)
かりふぁ(プロフ) - 怒涛の展開ですが、愛に満ち溢れていて。やっぱり、みんみんさんの描くお話が大好きです。悪人がいないのが良いです。幸せな気持ちを今日もありがとうございます。 (2016年8月9日 22時) (レス) id: a408216536 (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - かりふぁさん» とんでもないです!こちらこそいつも読んで下さってありがとうございます♪ジミンくんがいいスパイスになってるといいんですけど(笑)これからもよろしくお願いします!\(^o^)/ (2016年8月2日 22時) (レス) id: 305de39f9c (このIDを非表示/違反報告)
かりふぁ(プロフ) - ジョングク君いないところでの、会話があったかいですね^_^ジミン君が切ないですが!とても素敵な空気感、今回もありがとうございます! (2016年8月2日 20時) (レス) id: d7fd51d228 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みんみん | 作成日時:2016年7月20日 22時

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