あ な た が ほ し い

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「......もう、帰らないとマズい？」


「え、今何時......？」


「4時」




結構長い時間いたんだな......。




ていうか昼間から......。




「......うん、帰ろうかな」


「そっか、残念。でも仕方ないもんね？」


「うん、ごめんね......？」




早くお母さんに許してもらわないと。




「シャワーする....？」


「え」


「気持ち悪くない....？」




このやり取りって......。




「ホソクくんてキレイ好き？」


「え、普通だと思うけど？」




......そうなのかな。




こういう事した元カレは一人だけだけど




シャワーする？とか聞いてきた事なかった。




「Aちゃん、誰の事考えてる？」


「え....？」




ホソクくんて鋭い......。




「や、別に、シャワーどうしようかなって
考えてただけで、」


「ウソ」




上半身を起こして、上から私を見下ろす。




ブラック、入っちゃった......？




さっきまで、今まで見た事ないくらい
甘かったのに。




「元カレと比べてたりとか、」


「えっ」




......いけない。




ホソクくんの眉間にシワが寄っちゃった。




「比べてたの......？」


「比べてなんか、」


「元カレのがよかった....？」


「ちが......っ、」




......帰る、って言ったのに。




「......ん、や、」


「他の男の事なんか、考えんな......っ」


「あ....っ、だから、ちがう....って、」




正確に言えば違う事はないけど、




比べちゃったのはこういう事じゃなくて。




「......俺の事だけ、考えて、っ」


「あ、や、ホソク.....っ」




あっという間に覆い被さって来たホソクくんに




まだ余韻が残る身体を触れられて




さっきより敏感になってる私は




またホソクくんを受け入れようとしてる。




......意外にも嫉妬深いホソクくん。




それだけ想われてる、って思いたい。




早く帰らないとお母さんに怒られる、
と思ってたのは最初のうちだけで





途中からどうでもよくなっちゃった私は







相当ホソクくんにやられてる。





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