あ な た が ほ し い

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週が明けて、またいつもの毎日が始まった。




当然だけど、あれからホソクくんに会ってない。




......会えてない、って言った方がいいかな。




だってそんなに偶然会える事はないし




私からはもちろん電話してないし......。




大学って広いなぁ....なんて、改めて思ってる。




それにしても、このあとどうしよう。




突然の休講で、時間を持て余してる。




カフェテリア行くか......、




天気いいから中庭でもいいかな。




そんな事を考えながら、ぼけーっと歩いてたら




「おい......っ」


「！」




誰かに、腕を掴まれてびっくりした。




「ホソク、くん......」


「どういうつもり......？」


「え」


「もう水曜日だけど」


「うん......」


「うんじゃないよ、なんで電話寄越さないの？」


「あ......」




電話......待ってたの？




そんなまさか......。




「電話......待ってたのに」


「......ウソ」


「ウソついてどうすんの」


「そう、だけど......」




えっと、何が起こってる......？




「Aちゃんに興味ある、って言ったよね？」




......今日のホソクくんは、ブラックだ。




「冗談なんじゃ、ないの......？」


「はぁ......どんだけスレてないんだよ」


「え、あの....」


「俺、女の子連れ込んだ事ない、
とも言ったけど？」


「......うん」


「そういう事だから」




どういう事......？




「ケータイ貸して」


「え、」


「早く」


「あ、はい、」




トートバッグからケータイを出して




ホソクくんに手渡す。




「ロックは？」


「あ、ごめ、」




すぐに返されたケータイのロックを解除する。




ホソクくんは私からケータイを奪うと




また、何やら操作してる。




......しばらくすると、聞き覚えのある、
デフォルトの着信音が聞こえて




ホソクくんがポケットから
自分のケータイを取り出した。




着信音はすぐに止んで




「ん、」




私のケータイを返してくれる。




「......うん」


「最初からこうすればよかった」


「え？」


「俺のケータイにもAちゃんの番号
入ったから。笑」


「え」






ホソクくんがニヤっと笑った。





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