僕のヌナ。~2nd Season~

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「おじさん！とりあえずビールふたつね！」


「はいよー！」




ジミンくんに連れられて来たのは




チェーン店じゃない、
こじんまりした居酒屋だった。




「ごはん食べに行くんじゃなかったの？」


「Aさんが飲みたいかなーと思って。笑」




......鋭い上に気が利くとか。




「ここ、刺身とか魚料理が美味しいんですよ？」


「そうなんだ......」




ジョングクくんと一緒だと
どうしてもお肉中心になるから




......ちょっと嬉しいかも。




「今日は僕が奢りますから、
好きなもの頼んで下さいね！」


「うん、ありがと」




今日だけは、ジミンくんに甘えちゃおう。




「それにしても、ジョングクくんが
ウチに来たのも驚いたけど、
まさかの隣とはホント驚きです。笑」


「そうだよね、驚くよね......笑」




私は立場上早めに知ってたけど、




あえてジミンくんには言わなかった。




だから、前日隣の営業企画に
ジョングクくんが配属になるって知った
ジミンくんは




ものすごい勢いで私のところに来たっけ。




「やっぱり、気になりますか......？」


「ん？」




ちょうどビールが運ばれて来たから




カチン、とジョッキを合わせて乾杯した。




「だって、Aさんマジで
ジョングクくんの事見すぎですよ？笑」


「だってそりゃあ......気になるでしょ」




失敗してないかな、頑張ってるかな、って。




「でも、やっぱり見すぎです。
気を付けないと、ホントにバレちゃいますよ？」


「だよね......」




わかってるんだけどさ。




大好きな人が近くにいたら、
誰だって見ちゃうと思うんだよね......。




ていうか、近くに大好きな人はいちゃいけない。




だって、今日みたいに......




「......思い出したら腹が立ってきた」


「Aさん怖っ。笑」





小声で呟いたつもりだったのに。






ジミンくんて地獄耳なの......？




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