僕のヌナ。

17 ページ17

.



「ヌナ、僕そろそろ帰ります」




後片付けが終わる頃、そう言われて時計を見るともうすぐ12時だった。




「わ、ごめん！もうこんな時間！？」




自宅とは言え、高校生をこんな時間まで
引き留めちゃったよ。




「いいえ。誘ってもらえて嬉しかったし、
ヌナと一緒にいたかったから全然大丈夫です。笑」




......また、この子は。笑




「ジョングクくんはいい子だね」




純粋に、そう思ったから言ったのに。




「......いい子じゃないです」


「え？」


「僕......下心いっぱいですよ？」




......何を言い出すの？




近付いて来るジョングクくんから
目が離せない。




「僕だって、男なんですから」




腕が伸びて来て、私を包む。




この前は後ろからだったから
わからなかったけど。




ジョングクくんて、意外とがっちりしてる。




......筋肉質っていうか、男っぽい。







どくん。







どうしよう。




意識したら、胸が騒がしい。




......ジョングクくんに伝わっちゃう。




「Aヌナ......好きです、大好き」




や、ダメだよ。




この状況でそんな事言わないで。




「早く、僕の事......好きになって下さい」




腕が周ってるだけだった背中には、
いつの間にかしっかり掌が添えられてる。




今日はただでさえ
ドキドキする事多かったのに




これ、かなりヤバい。




思わず、ジョングクくんの背中を抱き締める。





なんで......子どもだと思ってたんだろう。






可愛い笑顔に騙されちゃったかな。








こんなに、男の子なのに。





.

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す