No.126 ページ26
扉を挟んで、こもった水の流れる音が聞こえる。
私は持ってきていた携帯を手に取る。
メールも、電話もどちらもそれを知らせる通知がきていなかった。
私が期待していたその相手は他の誰でもない慧だった。
でもよかった。
諦め半分で確認したおかげでダメージはそれほど大きくない。
まるでドラマの演出のようになり続ける水の流れる音が遠く聞こえる。
その音が聞こえるから、
今有岡さんがここにいないから、
私は少し考える。
彼は私に絶え間なく感情を与えてくれるから、
今はそんな彼がここにいないから、
少し冷静に考える。
ずっとここにいる訳にもいかないと。
少し離れた都会でも田舎でもない実家に帰ろうか、とか、
でも鍵も持たずに家を出たから荷物をどうすればいいか、とか、
慧と離れる前提のことを初めて冷静に考えられたような気がした。
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ゆき - 感動しました！すごい泣けたし良いお話しでした。これからもがんばって下さい (2月11日 17時) (
レス) @page50 id: 22c61ed4f8 (このIDを非表示/違反報告)
百合子(プロフ) - 泣きました！いい話作って下さりありがとうございました！ (2020年5月21日 18時) (レス) id: b1230dbdb9 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様love.@七星 - とってもとっても泣けてきて…ベットがびしゃびしゃです…有岡君のことをもっと好きになったし伊野尾様のことも好きになりました！感動、ありがとうございます！ (2019年12月10日 10時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
Natsuko?(プロフ) - はじめて、占ツクの小説読んで泣いちゃいました。感動するお話をありがとうございました。 (2018年9月24日 3時) (レス) id: 95efc16bd6 (このIDを非表示/違反報告)
Y u n a(プロフ) - 気づいたら号泣でした(＞＜。とてもいいお話でした。 (2018年6月16日 1時) (レス) id: 0811ee6c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみりゅく
| 作成日時：2017年1月3日 13時
