特別な私の皇帝3【野坂悠馬】 (ページ19)

今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:29,139 hit

一緒に成長ページ19

｢例えば、一星くんのこと。Aさんがまだ口が悪い頃、初対面の人たちからしたら少し馴染みづらかったかもしれない｣

『ハオくん、昔のことはいいから…』

｢すみません！
でも俺が思ったことは、一星くんがどんなに悪いことをしても、Aさんは許していた。そういった優しさがあったんだよ｣

『そんなの関係ない…』

｢関係ある。試合でも、みんなのことを常に気にかけてた｣

『してない』

｢Aさん！もっと自信を持ってよ！
Aさんが日本代表に選ばれたのは、全力で真っ直ぐ、前に向かおうと努力するところ！サッカー初心者で知識もなかったAさんがフットボールフロンティアで雷門中と戦った時を思い出して！｣

あの時は楽しかったし、稲森がいたから、頑張るってことができた。野坂についてくだけじゃなくて、自分の思ったように行動してた。

｢あの時はAさんあんまり前向きとか楽しいとかじゃなかったし、無感情だったかもしれないけど、心のどこかではいい試合って思ってたでしょ？それみたいに、こらから努力していい試合、いい選手になればいい。別に絶対やらなくていい。Aさんの好きにしていいよ。けど…｣

｢これだけは約束して。
ただずっと1人で落ち込むんじゃない、誰かと一緒に分かちあって、成長する。
仲間と、チームと成長することに意味がある｣

『一緒に…？』

｢俺はチャウ・シンと初めてプレーして、感じたよ。不自由や自由があっても、仲間がいればなんでも出来るって。気持ちだけでも、そんな感じがした。
だから！Aさんがも仲間と一緒に頑張ってよ！｣

ハオくんからしたら私なんて見えてない存在だと思ってたのに、こんなに一生懸命に言ってくれた…。

『ありがとう、ハオくん。
まだ代表でいいのかっていうのは変わらないけど…
代表で頑張りたいって思った』

｢ほっーほほほ～では、代表頑張ってくださいね～｣

｢Aさん！頑張れ！｣

ハオくんと監督は私を応援してくれた。

私は1人じゃない。イナズマジャパンのみんなで代表。私は欠けたらダメってこと。全員で支えあっていけばいい。

もう少し頑張って、優勝したい。

そう思ったら、ハオくんへの感謝か、少し涙が出た。