特別な私の皇帝【野坂悠馬】 (ページ5)

今日:18 hit、昨日:64 hit、合計:92,995 hit

サッカー部ページ5

『おい、そろそろ離せ。ずっとこうしてる気はねぇんだよ』

「僕はまだ離したくないけどね」

『いいからとっととサッカー部につれてけ』

「そんなにサッカー部が気になるのかな？」

『くそ…』

野坂は他のやつらと全然違った。だからこんなに野坂にやられるんだな…。

サッカー部のところで部員に会った。

「サッカー部入部希望者の宮谷Aだよ」

『入部するなんて言ってないって何回言わせんだ…』

「でも、絶対に入るって分かってるからね」

「野坂さん、宮谷はどうしてサッカー部に？」

ゴールキーパーのやつが聞いた。

『おい、キーパー。なんで初対面で呼び捨てなんだよ！』

「失礼しました、宮谷さん」

「Aちゃんはまだ入部すわけじゃないから。
西蔭、練習を始めるよ」

キーパーは西蔭。こいつらのプレー、見ておくか。

「ところでお前、サッカー経験あるのか？」

他のやつが鋭い目付きで問いかける。

『ねぇよ。サッカーなんか興味なかったし』

「そんなやつがサッカー部に入るのか？アレスの天秤を受けてもいないのに」

『まだ入るって言ってねぇんだよ！』

「Aちゃん」

野坂がやめとけって目で見た。

『…はぁ』

練習はひたすらシュートを撃っていた。

『ただ撃ってるだけか』

「もっとよく見て」

野坂に言われた通りみた。

…ん？あいつら、普通と違う？

『どこ狙ってるんだよ？』

「さすがAちゃん、気づいたんだね。
そう、彼らはある場所を狙うために撃ってるんだ」

『お前ら、なんで足なんか狙おうとしてる』

あの場所は足としか思えねぇ。

「そこまで分かったんだ。君はサッカー部に入るべきだよ」

『練習して決める。3日間仮入部させろ』

「ありがとう。入ってくれるのを楽しみにしてるよ」

本当に入るのか？半信半疑だが、決めるのは私なんだ。野坂の言ったことが本当なら、入る方が私にはいいよな…。