特別な私の皇帝【野坂悠馬】 (ページ35)

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3人の誓いページ35

永世が完全に解散するまで待ってた。

『タツヤ』

「A…？来てたんだね」

「…」

タツヤとヒロトは思った通り一緒だ。

タツヤは笑顔で返したが、ヒロトは無言でジッと見てくる。

『ごめんな…』

「えっ、何が？」

『私、思い出したんだよ。タツヤがフットボールフロンティアに出よう、って言ってたこと。
私が出ていかなければ、今日同じフィールドで一緒にプレイできたのにな…』

どうしてこんな謝ってんのか。今までで迷惑かけたってどうってことなかったのに。

「俺はいいんだ。Aがこうしてサッカーをやってるだけで夢が叶ったようなもんだから」

『ならよかった…』

「お前、なんで出てったんだ？」

ヒロトが急に口を開く。

『ヒロト、覚えてんのか…？』

「お前も合わせてのフットボールフロンティアが、タツヤの夢だったからな。
それに、俺は忘れたりしねーよ」

『タツヤ、ヒロト…。フットボールフロンティアが終わったら、一緒にサッカー、やりたい…』

「もちろんだ。な？」

「構わねーよ」

こんな会話をしてると、昔のことみたいに感じる。

『私はまだフットボールフロンティアは終わってねぇ。お前らの分もちゃんとやって、夢、叶えてやる』

「頼んだよ、A。俺たちの夢はAが背負ったんだ」

「俺はそんなこと夢なんかじゃない。ただ、タツヤの夢の助っ人だから…、Aに頼むだけだ」

タツヤとヒロトの言葉を聞くと、急に恥ずかしくなる…。

『わっ、私はそんな重いの受けとんねぇよ！
…じゃあな、絶対にサッカーやるんだからな』

最後に3人で手を合わせて誓った。