特別な私の皇帝【野坂悠馬】 (ページ34)

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仲間ページ34

タツヤは前線から中盤に下げられた。あれじゃとてもできねぇしな…。

後半が始まり、ヒロトがどんどん上がる。

そしてシュートに見せかけたパスで岩戸高志をかわし、タツヤの“流星ブレード”で同点だ。

『あとちょっとなのにこんなできるんだな。
あー…サッカーやりてぇ…』

「帰ったら特訓でもする？」

「宮谷さんの必殺技はまだ未完成です。完成させましょう」

『あ、ありがとな…』

私のためにしてくれるのが嬉しい。野坂も西蔭も私の初めての仲間だ…。

試合はアディショナルタイムに入った。

“流星ブレードと”ザ・エクスプロージョン“を会わせたオーバーライドを撃つ。

岩戸は“ザ・ウォール”、のりかは“マーメイドヴェール”で対抗したが、点が決まると思ったとき、稲森と小僧丸がおさえきった。

“北極グマ2号”で一気にゴールまでいき、砂木沼の“ドリルスマッシャー”。

長い攻防が続き、北極グマがドリルを破り、6ー5。

そしてそこで試合は終わった。

『はぁ～…、いい試合だったな…』

「Aちゃん、僕のことよりあの二人のこと気にしてたよね？」

また怒ってる…。

『別に。
野坂のことはちゃんと見てる。ちょっと違った目線、ってことだ』

「それならいいけど…。
僕のことも見てよ」

『見てるし』

今の会話で西蔭が驚いた表情をした。言っちゃヤバかったな…。

『とりあえず行ってくる』