特別な私の皇帝【野坂悠馬】 (ページ26)

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衝撃ページ26

あーあ！なんで私が買い物しなきゃいけねーの！？マネージャーじゃねぇんだから！

すっごくムカついてる。やっぱあの嵐のせいだ。急に買い物してこいとか言って…。

知らないとこだから迷子なりかかるし。王帝月ノ宮のやつらは私見る度にうるせーし。

でも最近は前より私に関わるやつが減った。サッカー部に入って、野坂と付き合ってから。

『そういえば、何も付き合ってる感しねぇなー…』

野坂は忙しいからどっか行くとかない、てか行きたくないな。

なんで付き合ってんのか…。これも野坂のせいだ。

だけどやっぱ私も悪い。結局好きになってんだから…。

『あー…迷子なった…』

来るまではスマホ見て探してたからいい。でも充電がなくなって道が分かんねぇよ…。

野坂に来てもらうか…。どっかで電話借りて。

近くの電話あるとこにいこうとしたとき、声をかけられた。

「すみません、あの…宮谷Aさん、ですか？」

誰？

そいつは赤くてピョコピョコ跳ねた髪。私服だし、どこの中学かも分からない。

『…そうだけど。なんで知ってんだよ？』

「覚えてないのか…」

何なんだ？

『なぁ！』

「あっ、ごめん…。ちょっと来てもらいたいとこがあるんだ。
…あ、ダメだよな」

『いい。ただし、道教えろ。迷ったから』

ピョコピョコは基山タツヤ。昔なんかあったらしい。何も覚えてねぇけど。

どっかの施設みたいなとこに連れてこられた。結構遠かったんだけど。これ帰ったら絶対嵐に怒られるし…。

「ごめん、いきなり。会わせたい人がいるんだ」

「父さん、会わせたい人がいます」

タツヤは施設の奥の方にあるとこに入って、また広い。どんだけ歩かせんだよ。

「なんだ？」

そいつはタツヤの親らしい。着物来てどーんって立ってる。

「宮谷Aです。父さん、覚えていますか？」

「Aだと？」

はぁ？なんでこいつも知ってんだよ！

「A、今までどこに行ってた！？」

なんだよ、意味分かんねーよ。

『知らないし。なんでタツヤもこいつも知ってるみたいに聞くんだよ？』

「お前はここにいたんだ」

『…は？』