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戦術の皇帝 ページ3
学校の帰りに帰ろうとした。
「宮谷さん、また会ったね」
…なのに、一番会いたくないやつに、野坂に会った。
『なんだよ。私はお前に用はないんだ』
「君は部活をやっていないんだ」
何で突然部活が出てくるんだ？
『そんなのやる気ない』
「僕だってそうさ。 ただ、やらなきゃいけないからね」
野坂の表情が暗く見えたのは気のせいなんかじゃない。
『あ、お前見たことある気がしたの思い出した…』
違うことを言ったが、どうでもいい。
『王帝月ノ宮のサッカー部のキャプテンだよな？』
何だよ、これじゃ私がサッカー部に興味があるみたいじゃねぇか…。
「そうだよ。宮谷さんも知ってたんだ」
うわっ…、なんかめんどくせ…。
「でも、僕が『戦術の皇帝』って呼ばれてるのは知らないよね」
そんな風に言われるなんて、そうとう強いんだな。
『で、お前はそんなこと聞いてどうしたいのか分かんねぇんだけど』
聞くんじゃなかったって後悔したのが、聞いてすぐだった。
「サッカー部に入ってもらおうと思ったんだよ。
『戦術の皇帝』からのお願いさ」
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