特別な私の皇帝【野坂悠馬】 (ページ20)

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神門杏奈ページ20

スタジアムの通路。

野坂は水道の水を浴びてた。

『野坂…グリッドオメガを使った時、なんか辛そうに見えた…』

グリッドオメガを使う時の野坂の辛そうな表情が気になって言った。

「別になんともないよ」

そんなわけねぇだろ…？

「あれはなんなの！？」

聞き覚えのない声がした。

「君か…」

見ると雷門っぽい制服を着た女生徒が立ってる。

野坂の知り合い？

「あれが、あなたのサッカーなの？」

「…そうだよ。どんなことをしても結果を出すのが、僕のサッカーだ」

やっぱり野坂は何か隠してる。こんなことを言うんだから、絶対…。

「野坂くん、あなたは、どうしてそんな…」

「野坂さん」

雷門生徒がいいかけた時、西蔭が会話に割って入った。

「行きましょう」

雷門生徒を置いて通路を出ていった。

『さっきのやつ誰？』

スタジアムを出る通路を通っているときに、さっきのやつが気になった。

「彼女は…雷門中のマネージャーの神門杏奈さんだ。
前に体調が悪くなった時に少し話したんだよ」

『ふーん…。それだけじゃない気がするけどな』

少し話しただけであんなこと聞けねぇハズだろ…。

「Aちゃん、もしかして嫉妬でもしてるの？」

『はっ…！？な、なわけねぇだろ…！
だいたい、野坂がちゃんと言わねぇから…』

「教えなくてもいいことだから言わなかったんだけどな」

『なんで付き合ってんのに言ってくんねぇんだよ！』

「杏奈さんが好きなわけでもないんだから、教えなくたって不思議じゃないでしょ？」

『っ～…。とにかく、これからはちゃんと言えよ！』

野坂に怒りながらプレイヤーズゲートとか言うやつを出たら、灰崎が待ち伏せしてた。