【テニスの王子様】向日葵はいつも私を見ている (ページ6)

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伍輪目ページ6

放課後、廊下には部活勧誘活動でお祭り騒ぎになっている。

あちこちから『○○部、入りませんかー！？』みたいな声が聞こえてくる。
中には無理やり見学に来させられる人もいるみたい

あの赤髪くんと白髪さんは同じ硬式テニス部。

もちろん陽葵も。

私はバスケ部や吹奏楽、女テニにも誘われたがやんわりとお断りした。

｢AちゃんAちゃん!!｣

後ろからソプラノの可愛い声が聞こえてきた。

｢なーに、陽葵。｣

｢今日は部活…見に来る？｣

陽葵は首をコテっと傾げる。

｢…あ、ごめん。今日卵の特売日だから行かなくちゃ。しかもまた他の部活の人に誘われ……｣

｢だめだよっっっ！！｣

私の声を陽葵の声が遮る。

｢だめだよ、Aちゃんなんでもできるんだから他の部活に誘われやすいって言うのがわかるけど……。陽葵と一緒に居られないから……。｣

｢ふふ、大丈夫だよ。私、家の用事もちょこっとあるし、部活には入らないつもり。陽葵とは一緒にいるから大丈夫だよ。｣

｢よかった……!!じゃあね、私、部活行ってくる!!｣

｢うん、いってらっしゃい｣

私は陽葵に手を振ると、陽葵は小さな手でブンブンと手を振りながら私の方を向き、廊下を走っていった。

……あれ、そういえば、卵ってお一人様1個までだったよね……。

うわ……。私一人っ子だしな……。こういう時兄弟がいたら他人のフリして卵ゲットできるのにな……。

それに家帰ったらちょっと寂しいしな……。やっぱり陽葵って妹みたいで癒される……。