【テニスの王子様】向日葵はいつも私を見ている

拾伍輪目 ページ16

｢あの……これって……。｣


｢ああ、純文学だが……。｣

｢純文学って借りる人、あまりいないんで…。少し、嬉しくて……。｣

そもそも、図書室を利用する人が少なく、その中でも純文学を借りる人はごく一部だ。

1度だけ陽葵に進めたがか『なんかよくわかんないや！』と言われ、同士作りに失敗した。


｢……一年C組AA。テニス部のマネージャーである夏木陽葵の親友。身長159cm体重50……｣



｢ストップ。これ以上絶対言わないで。｣

なんでこの人こんなに情報が出てくるの？
ストーカーか何か……？


｢……おっと。すまなかった。俺はテニス部の柳蓮二という。プレイングが、データテニスという情報を元にしたプレイをしていてな。この立海全員のデータを集めているんだ。｣


｢あっ……。そうなんですか。ですが、なんで私の身長と体重まで……？｣






｢企業秘密……だな。｣

柳さんは、ほんの少しだけ目が開き、不敵な笑みを零した。

その時の柳さんの笑みは、あの時の幸村さんを思い出した。

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