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5月
昼休み、重い足取りで屋上へ向かう。
面倒やなーなんて思いながら。
重たい扉を開ける。
ﾓﾌﾞ男8｢藤田さん！｣
｢…はい｣
誰や。
ﾓﾌﾞ男8｢俺と付き合ってくれへんか！｣
はあ…。
ﾓﾌﾞ男8｢返事はいつでもええ！これ俺のLIME！いつでも連絡してな！｣
それだけ言って戻って行った。
｢あーあ｣
ブレザーのポケットを漁れば進路調査の紙。
｢めんどくさ｣
そう吐き捨てて寝転ぶ。
｢寝転ぶまま
白紙の人生に
拍手の音が一つ鳴っている
空っぽな自分を今日も歌っていた｣
明日提出やのになぁ。
やる気を無くして目を閉じる。
突然少し暗くなる。
お天道様が隠れたんやろか？
目を開けると
北｢…風邪引くで藤田｣
｢なんや北くんか｣
なんやってなんや、と北くんに言われる。
北｢さっきの男｣
｢あー誰やろな｣
北｢…付き合うんか｣
急に言葉が出なくなる。
｢どうやろなー。皆なんで付き合ってって言ってくるんか分からん｣
まあ、付き合ってもすぐ別れるからなーって言うと。
北｢やめい｣
ｸﾞｲｯ
腕を引っ張られ無理矢理立たされる。
｢わっ…｣
北くんとうちの顔が近い。
｢どうしたん…？｣
北｢そんなん駄目やで、好きでもない輩と付き合ったらアカン。
好きやなかったら、ちゃんと断らんと｣
｢まあ、そうなんやけどな｣
本当はそんなこと分かっておる。
北｢断りにくいんやら、俺が代わりに断ったってええ。
藤田は______________________________________｣
"大切な人"やから_____。
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作者名：黒雪-ｸﾛｾ- | 作成日時：2014年10月13日 12時
