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北side
チャイムが鳴っても藤田は戻ってきぃひんかった。
先生に聞くわけにもいかんし、藤田の仲良い友達に聞こう思っても、話してるところを見かけたこともない。
結局、あれから見かけることもなく1日が終わった。
保健室にいるかもしれへんって思ったが、先生は出張中らしく鍵がかかっておった。
生徒1｢今日、誰かが救急車で運ばれてるとこみかけたんよー！｣
生徒2｢ホンマに！？どないしたんやろなぁ｣
北｢……｣
まさかな。
藤田が倒れるわけない。
そう言い聞かせへんと、あかんような気がした。
部活中、ギャラリーに目を向けても藤田はいない。
外にもどこにもいない。
北｢どこに行ったんや((ﾎﾞｿｯ｣
侑｢北さんどないしたんやろ｣
治｢ほんまどないしたんやろ｣
次の日も、3日後も1週間後も来ぃひんかった。
藤田は友達やから、心配するのも当たり前や。
10日後の放課後、俺は先生に藤田のプリントの整理を頼まれやたから残っておった。
中には進路調査のプリントもあった。
北｢どうするんやろか…｣
｢何がや？｣
北｢！？｣
後ろを見ると
北｢藤田…｣
｢それ、私のプリントやろ？｣
北｢そうだ｣
ありがとなーって言って笑った。
北｢体調でも悪かったんか｣
｢違うで｣
北｢そうか｣
ﾓﾌﾞ男1｢藤田ー｣
｢…はい？｣
ﾓﾌﾞ男1｢帰るで？｣
｢…そうですね｣
誰やって不思議に思って藤田を見ると
｢…彼氏｣
ほな、またね北くん、そう言って帰って行った。
男が来た時、顔が冷めおったな。
脳裏から離れない藤田の言葉
"彼氏…やと思う"
少し胸がチクってした気がした。
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作者名：黒雪-ｸﾛｾ- | 作成日時：2014年10月13日 12時
