第１００話 ページ4
私は割ってしまった皿を無心で片付ける。
リュウジは大丈夫なんだろうか……。
A「痛……」
そんな事を考えながら片付けていると、割れた皿の破片で
私は指を切ってしまった。
指先からは、真っ赤な血が静かに滴る。
もしかしたら……なんて思って指先を
少し咥えてみるが、血は止まらないままだった。
バカだな私、なんて思いながら片付けを再開すると
扉がガチャリと音を立てて開く。
そこには、疲れきった様子の涼野くんと
晴矢が立っていた。
A「リュウジは！？」
私は指の痛みなんて忘れ、割った皿もそっちのけで
2人に駆け寄る。
涼野「どうやら熱が出たみたいで、脱衣所で倒れてたよ」
南雲「まあ、服を着た状態で倒れてたから、ヒロトが部屋まで連れてって休ませてる」
A「そっか……」
きっと、雨に濡れたせいで熱が出たんだろう。
なんて涼野くんが追い打ちをかけてくるもんだから
私は堪らなくなって下を向く。
A「私のせいで……」
じわりと目の奥が熱くなるが、ぐっと堪える。
私が泣いたって何も変わりやしないのだから。
私が泣いているのかと勘違いしたらしい晴矢は
お前、バカ！と小声で涼野くんを叱っていた。
涼野くんもまさかこうなるとは思っていなかったらしく
おどおどとしている様子だった。
そろそろ顔を上げないと、涼野くんが謝ってきそうだな
と思い、私はなるべく笑顔で顔を上げる。
A「ちょっと私、リュウジの部屋行ってくる！」
そう言って私は部屋から飛び出した。
南雲「お前！ 皿！」
後ろから晴矢の叫び声が聞こえた気がしたけど
気にしないでおこう。
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きなこもち - 面白いﾃﾞｽﾈ！ファイトデス！ (2016年5月4日 20時) (
レス) id: 5c36d154a9 (このIDを非表示/違反報告)
ネギマロ - 凄く面白いです！更新頑張って下さい！ (2016年3月25日 0時) (レス) id: 2b4d54ad06 (このIDを非表示/違反報告)
ＲW - お願いいたします。完結まで書いて下さい。ヤバいこの作品！おもしろすぎ！ (2016年3月9日 16時) (レス) id: 98fe04cf32 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 続き気になります！これからも頑張って！ (2015年7月27日 14時) (レス) id: b0cc2ec2d5 (このIDを非表示/違反報告)
媛乃ミカ(プロフ) - お気に入りにポチッと…更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年4月7日 8時) (レス) id: a7fa7f3826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆく | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sweetspice-yk/
作成日時：2013年4月4日 17時
