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4話 ページ5

sideA

ウィリアム「今日は客人が来るからね。」

兄様の依頼人の方かな…?

A『はい。翻訳の仕事をしてます。』


sideウィリアム

ウィリアム「イーデンさん、初めまして。」

イーデン「初めまして……」

だいぶやつれた顔をしている…

ルイスがお茶を淹れる。

大きい物音がする。

ルイス「失礼します。」

廊下を慌ただしく走る弟。

ウィリアム「客人を前にしてすみません。少し席を外し…」

アルバート「僕が見てくる。」

あの音は…

イーデン「あ、あの…他に誰か…」

ウィリアム「あぁ、末妹が。身体が不自由な身ですので怪我もしやすいんですよ。」

転んだ音だな。

A『アルバート兄様は心配し過ぎです!ルイス兄様も!』

ルイス「A。無理は禁物だとウィリアム兄さんにも言われてるよ。」

A『無理などしてません!』

アルバート「頭を打ったかもしれないだろう?」

A『打ってません!』

部屋の扉をあける。

ウィリアム「A。お客様の前だよ。」

口に指を当て注意する。

A『……』

不満そうな顔をする。

ウィリアム「Aは無理を溜め込みやすい。だから兄様達は心配するんだよ。」

アルバート兄さんからAを抱き抱える。

依頼人はAの容姿に息を飲む。

Aの足は無いのだからね。

ウィリアム「どこか痛いところはない?」

A『はい。』

ウィリアム「部屋に戻って休んでなさい。」

額にキスを落としアルバート兄さんに預ける。


ウィリアム「お待たせして申し訳ない。」

イーデン「い、いえ。」

ウィリアム「うちの末妹をご覧になられてさぞ驚いたでしょう。」

イーデン「は、はい…」

この国はAを受容してくれない。

傲慢な貴族たちは気味悪がる。

意を決して依頼人は復讐することを誓う。


ウィリアム「A、兄様は出かけるよ。すぐ帰ってくるから待っててね。」

A『はい、お気を付けて。』



ウィリアム「急いで。煙草1本分しか待てませんよ。」

煙草に火をつけ朝日を拝む。

復讐を終えた依頼人が出てきた。

ウィリアム「帰りましょう。」



―後日―

ルイス「何か面白い事件でもありましたか?」

ウィリアム「何も。素行不良で何かと噂のあった伯爵とその御者が惨殺死体で見つかった…なんてロンドンっ子が飛びつきそうなものはないね。」

ルイス「そうですか。」

さて、

ウィリアム「可愛い末妹を起こしに行こうか。」

ルイス「はい。」

また1日が始まる。

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うっちゃん - すごく好きなお話です!!続き待ってます! (2021年8月15日 23時) (レス) id: d1761c5b5e (このIDを非表示/違反報告)
アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2021年5月28日 11時) (レス) id: ba379c9f27 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - 頑張ってくださいね (2020年12月19日 21時) (レス) id: 53d672d5c9 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - とても面白いです。また楽しみにしてますね (2020年12月9日 10時) (レス) id: 53d672d5c9 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - とても面白そうなのでお気に入りに追加してしまいました。更新の時を楽しみにしてますね。出来れば早く続きが読みたいです (2020年12月9日 0時) (レス) id: 53d672d5c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2020年12月6日 3時

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