雪の結晶【紅一点】3 (ページ7)

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不思議ちゃん＿１ページ7

渡辺side

Aは不思議ちゃん。

俺らグループは変な奴が多いけどAもしっかり変。

Aを知れば知るほど分からなくなっていってる気がする。

俺は何でもきっちりしたいタイプだから、同じB型でもふっかや目黒の適当さは信じられない。

Aがめんどくさがりなのは周知の事実で俺もその現場を何回も目撃してる。

でも意外と変なとこで几帳面というか、そこはちゃんとするんだって所も見つけたりするんだよな。

阿部の筆箱を漁ってるAに声をかけた時

渡「宝探しでもしてんの？」

『ちゃうよ。ペンの向き全部揃えてんねん。』

収録現場のセットの本棚にて

渡「面白い本でもあった？」

『見たことないやつばっかりで分からんわ。大きさ順に並べてるだけ。』

渡「また大きさ順に並べてんの？漫画はほとんどサイズ一緒じゃね？」

『漫画は出版社順、作者順に並べるのがいいんやで！』

楽屋にて

渡「もうメイクの時間だっけ？」

『空いてるドア閉めに行くだけ。メイクはあと30分ぐらいある。でもしょっぴーはもうすぐやろ？』

ほんとにあのめんどくさがりなA？ドッペルゲンガーか？

ぐらいの衝撃はあった。

聞くとAにも自覚はあるらしく他には

お財布の中のお札は向きを全部揃えて千円札が手前にくるように入れてあったり

部屋は綺麗にしてるのに学校のロッカーは汚かったり

でも机の中は教科書を順番に並べていて綺麗だったり

家のコスメも例えばリップだったらブランド順、背の高さ順に並べているらしい。

渡「じゃあバッグの中身もポーチに入れて綺麗にしてあんの？」

『見る？バッグの中は上からポンポン入れるから全然綺麗ちゃうで。』

渡「まじかよｗ机の上のアンケートがバラバラに積み重なってるのも気になるんじゃねーの？」

『いや、あれは気にならん。』

渡「目黒が適当にハンガーにジャケットかけたから肩ずり落ちてんのは？」

『あれも気にならん。でも服の向きは気になるから直してくるわ。』

やっぱ分かんねー－－