吸血鬼は恋がしたい2

60話 ページ10

ｻﾘﾑ「さっきは助かったよさすがだねユノ君。僕が雷神のライジング・サリムを放つまでもなかった」

ｻﾘﾑ「キミにますます興味を持ったよ」

ｻﾘﾑ「そうだ！どうだろうキミの村に連れていってくれないか？キミの生まれ育ったところが見たい。どういう環境で生きてきたらそんなに強くなれるのかってね」

ｸﾗｳｽ「サリム殿それは遠回りになります。それに先ほどのように道中何があるかわかりませんのでここはまっすぐハート王国へ…」

ｻﾘﾑ「誰が僕を狙ってきてもキミたちが守ってくれるんだろう？ねぇ？」
ｸﾗｳｽ「それはもちろんです。しかし貴族が最果ての下民の村になど…」

ｻﾘﾑ「なあにちょっと寄るだけだ。ユノ君だって久々にふるさとに帰って教会のみんなと会いたいだろう？」
ユノ「余計なお世話です」

ｻﾘﾑ「おー！あれが魔神のガイコツか」

ｻﾘﾑ「頭に立っているのが初代魔法帝の石像かなるほどね」

ｻﾘﾑ「それで教会はどこなのかな？」
ユノ「あそこです。」

ﾘﾘｰ「あら？ユノ！」
ユノ「ただいま」

ﾘﾘｰ「大きくなったわね」
ユノ「変わってませんよ。村を出発して2か月しか経ってないんですから」

ﾘﾘｰ「そうかしら？でも…うん。顔つきがね大人になったわね。今日はどうしたの？」
ユノ「任務でちょっと寄っただけです」

ｸﾗｳｽ「なぜ私がこんな最果ての村になど…」
ﾘﾘｰ「あっ、えっとこんにちは。シスターのリリーです」

「ウィリアム・ヴァンジャンス団長率いる栄光の金色の夜明け団クラウス・リュネット。新人の教育係です」

「はいクラウスさん！ユノがお世話になっています。お名前はユノからの手紙で存じてます」

ｸﾗｳｽ「手紙？私のことを何と書いたのだ？」

ｸﾗｳｽ「まったく…」

「ミモザ・ヴァーミリオンです。ユノさんの同期です」

ﾘﾘｰ「はい！ミモザさんのことも」
ﾐﾓｻﾞ「まぁ！」

ﾐﾓｻﾞ「何て書いてくださったのですか？」

ｻﾘﾑ「私はあのハプシャス村出身。貴族院ハプシャス議員の息子にしてハプシャス家の世継ぎサリム・ド・ハプシャス」

「以後お見知りおきを」

ﾘﾘｰ「きゃぁぁぁ!!」
ｻﾘﾑ「うぉぉぉぉ!!」

ﾘﾘｰ「あっ、ご…ごめんなさいつい」
ｻﾘﾑ「い…いえ、いいんですよシスター」

神父「ユノ！ユノじゃ！元気じゃったか!?」

神父「よく帰ってきた――あぁぁ！」
ﾅｯｼｭ「すげぇそのローブ！金色の夜明け団の…本物だ」

「ねぇねぇアスタは？」
「アスタは？」

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