吸血鬼は恋がしたい2

68話 ページ18

ｻﾘﾑ「そうだ、ちょっとお待ちなさい。まだ夜は冷えるからね」
ﾘﾘｰ「ありがとうございます」
ｻﾘﾑ「フフッ」

ﾅｯｼｭ「紳士なんだな」
ｻﾘﾑ「いやいや体が自然と動いてね。貴族の嗜みというものだよ」

ﾘﾘｰ「んっ!?」

ﾚｯｶ「ユノ兄！」
神父「何があった？」
ﾅｯｼｭ「シスターは？」

ユノ「そのブローチ」

ｸﾗｳｽ「サリム殿を狙ってきたヤツらがつけていたものだ」
ｻﾘﾑ「な…なんということだ！そうか、私のローブを羽織らせてしまったがためにリリーさんは私と間違えて連れ去られてしまったんだ！」

ﾚｯｶ「シスター大丈夫？ねぇユノ兄」
ﾅｯｼｭ「ユノ兄…」
ユノ「心配ない俺が助けに行く」

神父「おぉーユノ！わしも行くぞ！」
ﾚｯｶ「私も！」
ﾅｯｼｭ「俺も！」

ユノ「いやみんなはここにいてくれ。俺一人で大丈夫だ」

ｸﾗｳｽ「待て。私たちの任務はサリム殿の護衛だ。いつまた敵が狙ってくるかわからん。急いで出発するぞ」

神父「そ、そんな…」
ﾚｯｶ「シスターが…」
ﾅｯｼｭ「おいメガネ！」

ｸﾗｳｽ「誰がメガネだ！」
ﾐﾓｻﾞ「あのメガネ――あっ、クラウスさんその…」

ｸﾗｳｽ「ミモザは黙っていろ。ユノ、シスターのことは心配だろうがこの地方を管轄する自警団に任せよう。すぐに出発だ」

ｸﾗｳｽ「さあサリム殿、ユノ、ミモザ」
ﾐﾓｻﾞ「はい…」
ユノ「行きません」

ｸﾗｳｽ「任務を果たせ、命令違反は重罪になる」

ユノ「それでも俺は助けに行きます」
ｸﾗｳｽ「ユノ！」

ﾒｰﾊ「テメェは勇気と無謀をはき違えているんだよ、ユノ君」

ﾒｰﾊ「これでもくらいなよ！メッハ!!」

ユノ「暴嵐の塔！」

ユノ「まず1人…後4人…」

ﾐｰﾊ「命までとるとは言わねえぜ。だがちょっとは痛い目を見せねえとな！」

ユノ「なるほど。お前たちの狙いは最初から俺というわけだ」
ﾐｰﾊ「ミッハ！なかなか察しがいいじゃねえか」

ﾐｰﾊ「それ！ハハハハハッ！苦しいだろう溺れちまいな！」

ユノ「こんな魔法でどうやって溺れろというんだ？」
ﾐｰﾊ「コイツ…」

ユノ「溺れるというのは…こういうことだ！」

ﾐ-ﾊ「うわぁぁぁぁぁ!!」

ユノ「これで2人目」

ﾑｰﾊ「わざとつけた足跡にまんまと引っかかりやがって！」

ﾑｰﾊ「それそれそれそれ！」

ﾑｰﾊ「それ！これを止められるか!?」

ユノ「なんでお前たちみたいのは大きければ強いと思うんだろうな」

ﾑｰﾊ「クソッ！なら…」
ユノ「もう遅い」

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