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✩代表代理の戦士(前編)✩ ページ18

「何をやってるんだ!
いきなり四人になってしまうとは…!!」

「しょうがねぇだろぉ
ブゥのやつ眠っちまったらもう何やったって起きねぇんだから」

やっぱり寝息はブゥさんのものだったようで、わりかしそばにある選手席…的な場所でビルス様がお怒りだ。

やっぱりと思いつつも、やはり四対五だと少し分が悪いだろうな…
フラグを建てて速攻回収してしまった罪悪感もあり、選手席まで行って代案を考えることにした。

「……どうします?いくら実力派が多くても人数不利があると負ける確率も上がりますが…客席の人の中から代理でも出します?」

音もなく選手席に降り立った私に驚いたのか、皆が一斉に私の方を向いた。

「代理ぃ?いい案ではあるんだが、そんなのあのシャンパが許すかねぇ……」

爪を弄りながらそう言うビルス様の目はこちらを向いていない。そんな案が通るわけが無いとでも思っているのだろう。……が、

「大丈夫です、私に任せていただけませんか?」

ああいうタイプは、割と簡単に乗せることが出来る。

「んーそうかい?
じゃあ任せてみようなぁ…」

ビルス様と目が合う。昼間の猫のような瞳を一瞬だけ見つめ返す。
そのまま素早く、しかしあくまで淑女らしく、第六宇宙側の選手席へと飛んだ。

𓇼𓆉𓂃𓈒𓏸 𓐍 𓏸 𓐍𓆉‎𓂃◌𓈒𓐍

 今度は選手たちが分かるよう、小さく音を立てて着地した。先程同様、選手も神も驚いた顔で私の方を見る。

「おっ、お前は第七宇宙の…!
なんだ、スパイか!?」

「まさか。そんな事しませんわ。

まずは自己紹介と行きましょう。私は孫空愛です」

「孫……あー!
お前、あの道着と同じ苗字だ!」

「…えぇ。私はあの間抜け面の娘です」

「か、仮にもお父ちゃんに向かって凄い言い方だなぁ…」

「本当に仮なので。

実は、第六宇宙の破壊神で在られるシャンパ様に、折り入ってお願いがあるのです。聞いていただけないでしょうか?」

「お、あ、おう…取り敢えず言ってみろ」

私の言葉遣いに動揺しているあたり、やはりビルス様と兄弟なのだと感じる。
…それはそうと、作戦決行だ。

「先程我らが宇宙の選抜戦士の内一名が、筆記テスト時点で不合格という無様な結果を晒したところなのですが…

どうでしょう、そちらさえ宜しければ、第七の観客たちの中から一名、代表代理の選抜を許してはいただけないでしょうか?」

✩代表代理の戦士(後編)✩→←✩ペーパーテスト✩



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作者名:一華(Web) | 作成日時:2023年5月24日 23時

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