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✩そして、出会う Another side(中編)✩ ページ15

「あっごめんなさい、ボク一人ではしゃいで…!
同年代のサイヤ人と話すことなんて中々ないからつい……」

「同、世代……?」

「え、そ、そうじゃないんですか……?」

話し方や仕草がかなり大人っぽかったし、僕と同じか、ちょっと下くらいだと思ってたんだけど…

「た、多分同年代ですね…」

空愛さんが言う。
体の成長速度の関係で実年齢より若く見られがちなサイヤ人(ボクたち)だけど、こういう時はちょっと面倒だったりする。
暫く二人揃って考え事をしたあと、空愛さんが口を開いた。

「…にしても其方のサイヤ人はちゃんと働いているんですね。うちの純血サイヤ人とは大違い…なんて」

そう言ってチラリと二人のサイヤ人を見やる。方や気まずそうに目を逸らし、方や嬉しそうに見つめ返し…同じ宇宙の同じ純血サイヤ人でも、意外と違いがあるらしい。

「…ホント、大違い」

そう空愛さんが呟いたのを、ボクは聞き逃さなかった。
その顔に浮かぶ表情が、何故だかとても辛そうで。

「あの、空愛さん……

大丈夫ですか?」

そう、声をかけずには居られなかった。

𓇼𓆉𓂃𓈒𓏸 𓐍 𓏸 𓐍𓆉‎𓂃◌𓈒𓐍

 「大丈夫って…何がですか?」

「いえ…なんだか、辛そうな顔をしてた気がして」

ボクがそう言ってはじめて、彼女は自分の表情が暗いことに気づいたらしい。少しだけ顔に手を触れ、すぐに離した。

「…まぁ、別に大丈夫だと思います
よくある事なので」

そう言われたボクは、何とも言えない気持ちになった。
あんな顔をしてしまう程の事が、感情変化が、よくある事なんて…
彼女は一体、どんな人生を歩んでいるんだろう。
彼女を取り巻くものは一体どんな

「ホントに大丈夫ですか…?」

気づいたら、そう聞いていた。

「ホントに大丈夫です」

「……ホントに?」

「ホントに」

もう一度聞いて、ボクの言葉をオウム返しされる。
…うん、今はホントに大丈夫そう。

「そっか…じゃあ良かったです」

そう言うと、空愛さんはボクの顔を見て少し考え出した。…ボクの顔、なにか着いてるかな?
そんなことを考えてると

「面白い方ですね」

いきなりそんなことを言われて

「えっ?」

思わず変な声が出てしまった。
一方の空愛さんの方も、声に出ていたかと言わんばかりの反応をしたが、気にせず先程の続きを言い始めた。

✩そして、出会う Another side(後編)✩→←✩そして、出会う Another side(前編)✩



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作者名:一華(Web) | 作成日時:2023年5月24日 23時

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