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撮影は無事終了した。
いつも見ているカメラの向こう側に自分がいるのは何だか不思議な気分だったけど楽しかった。

「今日は貴重な体験をありがとう!プレゼントまで貰っちゃって本当にごめんね?」

彪『いやいや、俺らこそ助かったわ!ありがとう』

あ『乃愛ちゃんまたね!』

優しく見送ってくれるみんなを背に帰ろうとすると

大『じゃあ、俺送ってくわ』

当たり前のように車の鍵を持ち立ち上がるやまとくん。

「いやいや、1人で帰れるよ。やまとくん達編集があるんでしょ?」

大『女の子を1人で帰らせる訳ないでしょ』

「いいってば、やまとくん」

優『ここは素直に甘えとけって』

悠『乃愛ちゃん、社長はああなったら聞きませんよ』

そんなこと知ってる。何年やまとくんを見てきたと思っているの。

大『ほら置いてくよ』

「ま、待って。みんな今日は本当にありがとう」

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車で私の家まで向かう。
外は幸せそうなカップルや家族で溢れていて羨ましい。

たかが10分の帰り道。
毎回この10分が永遠に続けばいいのにと願っていることは私だけの秘密。

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お家に無事到着。
みんなから頂いたプレゼントも持ったし忘れ物は無さそうだ。

「やまとくん毎回ごめんね!今日もありがとう」

大『乃愛待って』

車から出ようとした私を引き止めたやまとくんは

大『これあげる』

少し大きな袋を私に差し出した。

『いやいや、プレゼントはもう貰ったよ?』

「それはクリスマスプレゼントでしょ?こっちは誕生日プレゼント。誕生日おめでとう、乃愛。生まれてきてくれてありがとう。」

クリスマスイブで忘れられがちな私の誕生日。
忘れられるのはもう慣れっ子なのに。
やまとくんが誕生日を覚えてくれていたことが幸せで、プレゼントまで用意してくれていたことが堪らなく嬉しくて気付けば泣いていたみたい。

やまとくんは泣くなよと笑いながら頭を撫でてくれる。あぁ、どうしよう。彼女さんには悪いけど私は今世界で1番幸せ者かもしれない。


「やまとくん、ありがとう」

大『喜んでもらえてよかった!もう大丈夫?』

「大丈夫だよ!バイバイ、やまとくん」









一瞬で私の気持ちを元に戻してしまうんだね。

((仄かに期待している片思いがチリリチリリ燃えている))

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小桜 - あの、間違ってたら、すみません。元SOS同盟の心愛ちゃんですか?元リーダーの小桜です。 (2021年12月14日 21時) (レス) @page11 id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心愛 | 作成日時:2021年5月8日 22時

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