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「学園長先生!この子は一般人なんですよ!?
それなのに忍者のたまご…上級生の五年生と扱いを同じにするって…一体どういうことなんですか?」

ばっと立ち上がった土井先生が今私が一番思っていた気持ちを代弁してくれた。
いや、本当にそれだよ!!!まさか、五年生と一緒の授業を受けろって言ってるわけじゃないよね?もしそんなことになったらここから逃げ出す自信がある。…いや、こむぎを置いていくことはできない。やっぱり却下。
そこからいろんな先生が次々と発言していった。最初は黙って聞いていたが、ぷるぷると震え始めた学園長先生がついに口を開けた。

「最後まで話を聞けーい!なにも、五年生と同じ授業を受けるというわけでない。
Aも辛いことがあって心細いじゃろうから、気軽に話せる相手を決めようとしたのじゃ!
なので、Aは五年生に対して敬語は使わないこと。あとでわしからも五年生に伝えておく!」

「じゃあもし最初に話しかけたのが一年生だったら一年生と対応と同じにするつもりだったと」

「そうじゃ!」

そういうもんでいいのかな。いや、私からしたら一年生のほうが気が楽だったんだけど……
さっきから目まぐるしく展開していく話についていけない私はほぼ発言をしていない。
ほんとに、なんだか都合よく話が進んで行く…これってあれか、トリップ特典ってやつかもしれない。…そういうことにしておこう。


「遥菜、よかったな。それに、こむぎも」

「うん…ほんとに。でも、これでよかったのかなぁ」

あれからまた八左ヱ門と合流して忍術学園の庭で二人で話している。
さっきまでお互い敬語だったのに、急にタメ口にするのもなんだか慣れない。

「よかったのかなって…なにがだ?」

「こむぎが安心して過ごせるなら私はそれでいいんだけど、さ。竹谷くん以外の五年生は私のことあまり良く思わないだろうなって」

「な、なんでそんなこと言うんだよ〜!みんな歓迎してくれるって!」

そういうもんなのかな。みんな忍者だし、すごく警戒しそう。
特に偏見だけど、三郎辺りはずっと心開いてくれなさそうだなぁ。

「…よし、分かった!今からここに他の五年生を連れてくるから」

「え?」

「それで顔合わせ兼親睦会でもしようぜ!ちょっと待っててくれ」

「ま、まって…!って、もう行っちゃったし!」

…どうしよう、トリップ初日にして五年生全員と顔を合わせることになってしまった。

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星空(プロフ) - 凛さん» 読んで下さりありがとうございます〜〜!本当ですか!?親(うさぎ)バカな夢主をこれからもよろしくお願いします〜〜!✨ (4月4日 11時) (レス) id: 1b249669ed (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 夢主ちゃんがすごく可愛くて何度も読んでます!更新楽しみにしてます♪ (4月2日 23時) (レス) id: f020fc6e38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星空 | 作成日時:2024年1月26日 16時

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