妖界ナビ・ルナ～私は伝説の子～ (ページ18)

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第１.１３話　私の父と母は・・・ページ18

「でも、うなじの目は……」

「そうなの。目覚めてしまった。その理由は後で話すわ。
で、封印する方法は１つ。悠久の玉を使って、
封印する者の命を犠牲にしなければならなかった」

「それじゃあ、私の父は、命をかけて私の力を封印したの……?」

その時すでに、私の目は涙でいっぱいになっていた。

「……えぇ。そうよ」

その返事を聞いて、胸が張り裂けそうになった。
母も父も、私のために死んでしまった。

けれど、私の事を愛してくれていた……という事もわかった。

「父と母が亡くなった後、船に乗って本州に渡った
人の手によって、この学園に引き取られたの。

そしてAのうなじに残ったかさぶたは、
２度とはがれることがなかったはずなのよ。

悠久の玉も、父の手によって隠され、封印されたはずだった」

「その悠久の玉という物は? かまちは、私がその秘密を
知っているといったけれど、私は聞いたこともなかったの」

知っていれば、
私が今、こんな状態にあっていたはずもなかった。

「そうね、順をおって話すわ。昔、まだ私達妖怪が、
この世界と妖怪の世界を行き来できた時代があったの。

その時代に、むこうの世界でお姫様だった
あなたの母に、私ともっけは仕えていたのよ。

私達は、静かにこの世界を楽しんでいた。
でも、どの世界にもいるけれど、妖怪の世界にも悪者がいたのよ。

人間世界を征服しようとたくらんでいた妖怪がね。

そのことを知った貴方の父の祖先の人が、
人間世界を守るために、悠久の玉を使って結界を張ったの」

「結界、って?」

「妖怪が、２度と人間世界に
出てこられないようにするためにした事よ。

日本にある５か所の地点にそれぞれ祠をたてて、
悠久の玉を祭ったの。その内の１つの祠よ」