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これ以上涼君といてはダメだ。



A「ごめんね、そろそろ帰るね。」




返事を聞かずに出口へと歩く。




涼『Aちゃん。』



聞いてはダメだ。




A「お願い、言わないで?』




振り返らずにそう言いドアに手をかける。




ボスッ
A「りょ、おくん…?」

涼君の腕の中にすっぽりと収まっている。


涼『ごめん、Aちゃん…好き。すごく好き。』


A「ダメって言ったじゃん。」


溢れてくる涙を止めようと必死になるけどどうにもならないみたい。


必死に腕をほどこうとしても強く抱きしめて離してくれない涼君。



涼『ダメ。離さない。』



A「なんでよ〜。」




涼『中途半端で無責任なやつだって思われるかもしれないけど俺、アイドルも本気で続けたい。でもだからといってAちゃんを離したくもない。』




涼君の緊張が、早い鼓動が、背中から全身に伝わってくる。

















A「ねぇ、」





涼『うん?』





A「ダメなのに…ダメなのに」





涼『うん。』





A「…好きなの。」





アイドルしてるキラキラした涼君が大好きで、
なのにそのキラキラを自分といることで奪ってしまうかもしれない不安と、プライベートな涼君を知って更に好きになって、一緒にいたい、触れたいと思う気持ちとでもう感情がぐちゃぐちゃになってしまった。



涼『Aちゃん。』



腕の力が弱まって振り返ると、すごく穏やかで優しい笑顔の涼君。



A「はい。」



涼『Aちゃんのこと絶対守るから。応援してくれてるファンのみんなを悲しませるようなことにもしないから。』



A「うん。」




涼『Aちゃんの人生少し俺に分けてくれませんか?』






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作者名:にゃんぽよ | 作成日時:2019年4月14日 23時

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