♪ ページ9
首席さんに引きずられながら向かっている途中、自分の体がすごい勢いで移動した
ワープに近いかもしれない。
「Aさん…であってる？」
目をあけると長い髪で黒目の男性の腕の中にいた。
よく見ると左手が指パッチン(？)の状態になっている
オペラさんがおっしゃっていた“家系能力”というものだろうか
冷静に回る頭をフル回転しながらようやく自分の状況を理解した
「いや、あの、そうですけれども…。」
素早く腕の中から脱出して距離をとる
「私、なにか粗相をしてしまいましたか…？」
これは…と呟きながらこちらを見る教師
「粗相とかではないんだけど、Aさんの能力や身体の検査結果が出たから
ツムル先生とバラム先生のところに一緒に行こうと思って」
「検査？」
「そう、身長と体重と血液検査、あと」
“唾液から”
血液検査は入学式の前日に行ったのだが唾液検査は身に覚えがない
「もしかして、「とりあえず、保健室へ行こう」
「Aちゃんの結果ね。
身体測定と血液検査からいうと、軽い栄養失調と痩せかな
あと唾液検査とツムル先生の能力も含めて考えると、魔力も牙も家系能力みたいなのもある。
ただ…」
“魔力が半分しかない”
イチョウ先生、という先生に連れられた保健室で、バラム先生から告げられた
「そのうえに羽もないから人間と悪魔の半々ってところかな。
まるで空想生物上の半魔がそのまま表れたみたいだな」
ツムル先生が補足で考察を述べる
「寿命は、どうなんでしょうか？」
「この分だと伸びてるだろうね。
でも、それも俺たち悪魔ほどではない」
「失礼しました。」
あの後、バラム先生たちといろいろお話して定期的に検査をすることになった
身体が、重い
「あれ、おねえちゃん！どこか怪我したの？！」
その声にハッとして顔を上げると、気絶した首席さんをつれたイルマがいた
「イ、イルマ…あなた不良に…」
「いや違うからっ！！」
どうやら決闘で危機回避能力が作動したらしい
そのまま保健室に入っていった
「…。」
どうしよう、ツムル先生の“半魔”という言葉が頭から離れない
悪魔になりきれず、もはや人間ですらない存在
彼のために、彼との約束をこの身で果たすために半魔になった
そのおかげで寿命が延びた
それは、正解なのだと思っていたのだけれど。
彼を戦場へ送り出したときすら思わなかったこと
“後悔”でいっぱいになった
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ゆきず(プロフ) - 保存料さん» ありがとうございます！モチベになるので感想コメントとても嬉しいです。亀更新ですがこれからもよろしくお願いします(*'')♡ (9月2日 8時) (
レス) id: f12aa8a183 (このIDを非表示/違反報告)
保存料(プロフ) - 戦後まもない日本から転生という設定が面白かったです！これからどうなるんだろう…続き待ってます🥲❤️ (9月1日 0時) (レス) @page3 id: cbc051c5e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきず | 作成日時：2023年8月30日 23時
