元暗殺者は、鬼狩りとなるようです。其ノ弐【鬼滅の刃】

隠してるでしょ ページ46

Aside

次の日は、柱と双の皆に軽い挨拶をして回った。


それで、最後は水柱の義勇なんだけど……


「……」


目線が外れ易いんだよな〜…なんか隠してるでしょ…


『……義勇。私に言えない隠し事？』


そう聞くと、ピクっと反応した。

分かりやす過ぎかよ！？ていうか、隠してる事やっぱりあったんだ！？


「……何も隠してない」


義勇はそう言うけれど……隠してる。絶対隠してる。


……釣るか((



『……義勇が隠してること話してくれたら…鮭大根お昼に作ってあげる』


「！？」



ポソッ…と言うと、義勇はバッ！っとこちらを向いた。

けど、その後固まった。


…………どうしろと…あ、話そうかどうか考えてんのかな？


「……Aなら、理解してくれるだろうか…」


義勇は、下を向きながらそう言った。


私なら…？


ということは……鬼と人の関係…か？


それとも、別のこと？


『確かに内容によっては説教かもしれないけれど…理解しようと善処はする。頭ごなしに怒ることはしないよ。それに、義勇が隠し事だなんて珍しいからね。皆にも話さない』


「……実は、昨日の任務でとある兄妹に会った。その兄妹は家族が鬼に殺され、妹を鬼にされてしまった。だが、妹は人間である兄を守った……
二人には、何かあるのだろうと思った。だから、先生の元へ送り出したんだ」


『なるほど…』


先生…って、義勇と錆兎の育手である、鱗滝さんの事だよね。

鱗滝さんもそれを承知か…


義勇が私なら理解してくれるだろうかと言った理由が分かった…


けど、その妹は…私のように半分鬼では無いのだ…


しかし、兄を守った…




…………希望は持てる。

愛によって、人と鬼を繋ぐ事は不可能では無い。


それが恋愛的な愛でも、家族的な愛でも……


その兄弟だけでは無く、母様と父様もそうだから…


「……鬼狩りとして、この判断はいけなかっただろうか…」

『いいや、良かったと思う。鬼と人は…愛し合える。鬼が人を喰わない限り…共存できると私は考える』


「…そうか……ありがとう…」


義勇は、安心したようにそう言った。


鱗滝さんの住んでる所って…確か狭霧山だったよね…前に錆兎に聞いたことがある…




…………今度行ってみよう…！

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