変わる世界 ページ28
約一時間半後、お爺様は耳飾りを一つずつ包装して玄関先で待っていた私に渡した。
「お待たせしました。出来ましたよ」
『ありがとうございます。お礼はこちらになります』
私は、お金とお菓子をお爺様に渡した。
「年寄りの趣味ですし、何よりも鬼狩り様に鬼を斬っていただいたお礼をまだしていませんし…お礼は結構ですよ」
『いいえ!こんな素敵な耳飾りを貰ったのですから…貰っていただけないと私が困りますよ…』
「?まだ耳飾りは見ていませんよね?」
『心の綺麗なお爺様が作った耳飾りなんです。絶対綺麗ですよ!』
「…!……そうですか…ほっほっほ。鬼狩り様は嬉しいことを言ってくださいますなぁ…分かりました。お礼はいただきます」
『本当にありがとうございました!では!』
私は、お爺様の家から出て、三人のいる屋敷へ向かった。
そして屋敷へ向かう途中、私は気づいたのだ。
私……猫集着けちゃってるじゃんかと……
やらかした。
…猫集…外そうかな……
私だけ未来の技術に縋るのはダメだとは前から感じてはいた。
カナエさんやしのぶは、何も付けずに鬼を探し出しているのだ。
それに、伊達に暗殺業やっていた訳では無い。
ボスに言われてきた。「猫集が無くなっても、アンタは無能になっちゃいけないよ。だから日常的に五感を鍛えておきなさい」と……
私は、意を決して猫集を取った。
すると、とても綺麗な音が耳に入ってきた。
近くを流れる小川の音、人が身につけている鈴の可愛らしい音…
そうか…ボスは私の聴力を鍛えるためにあえて音を小さくさせる猫集を付けさせたのか…
私が耳を軽く塞がれても死なないと信じて…
『……やっぱりボスは優しいな…』
ポロリと、その言葉が漏れ出た。
思えばボスは、昔から私のタメになる事ばかりしてきてくれていた。
裏社会でも、死ぬ事のないように…
そういえば、昔は猫集だけじゃなくて、目が見えずらくなる眼鏡なども付けさせていた。
今この瞬間を迎えるまで忘れていたが…あの時も、世界はとても魅力的な色を持っていると感動したものだ。
あれから、私は人の微かな表情を読み取ったり、筋肉の動きを見切るのが上手くなった。
ボスは…私が強くいられるように線路を引いて来てくれていたのだ
『ありがとう…ボス……』
✂︎-----------------㋖㋷㋣㋷線-------------------✂︎
派手にグタッてしまった……
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ルドルフくん(プロフ) - 華月さん» では、華月さんは同士です!← (2019年12月21日 9時) (レス) id: f89f10d5e7 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - 陸ノ型でベノム思い浮かべました(*・∀・*) (2019年12月21日 7時) (レス) id: 1408b785c1 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのこけし(プロフ) - てか本当は隠なの気付いてなかった私は末期(((((( (2019年11月25日 0時) (レス) id: a68eb9f538 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのこけし(プロフ) - そうなんですね!もしかしたら隠しの方達が必要なのか……めっちゃ気になります!w w w (2019年11月25日 0時) (レス) id: a68eb9f538 (このIDを非表示/違反報告)
ルドルフくん(プロフ) - 名無しのこけしさん» ありがとうございます!鬼殺隊本部は、刀鍛冶の里よりも複雑な道とか何とか〜っていう情報をどこかで得たので、隠しの方も居るかな?って思ったんです! (2019年11月24日 21時) (レス) id: f89f10d5e7 (このIDを非表示/違反報告)
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