親バカとお嬢様 ページ6
父「どうしたんだ！A！」
母「あぁ！愛しのA！その姿はどうしたの！？」
朝食のため、リビングに姿を現すと、いかにも貴族らしい人がこちらに泣きながら駆け寄ってくる。
この親にしてこの子ありとはまさにこの事を言うのだろう…
にしても、Aとこの親は…なんというか…似てないな。
『あら、お父様、お母様、ごきげんよう。
実は最近薄いメイクが流行りですのよ。
ですから、高貴なる私が流行りに遅れるだなんてありえないことですわ！』
そう言うと、両親は使用人同様涙を流しながら感服していた。
この調子で両親の目を掻い潜りながら過ごさなきゃ行けないのは、相当疲れる。
それでも、急に態度が変わるとなるとまた目立つので、それだけは避けたかった。
だから、ゆっくりでいい。
地道に直して行って、ひっそりとヒロインの影に隠れようと思う。
朝食を済ましたあと、荷物を持って学校に行こうとするが、リムジンに乗せられる。
学校までは歩いても行けるのに、やはりお嬢様なのだろうと思い知った。
それでもやはりリムジンだなんて目立つので、ここで折れる私じゃない。
『お父様、お母様。
私最近スタイルに気をつけたいと思いましたの！
それでして、歩くことにしましたわ！』
父「そんなことはしなくていい！」
母「貴方は細くて美しいわ！」
お前らの目は節穴か！
どこからどうみても、Aの体型は肥満度が平均以上だ。
顔だけがスッキリとしたただのデブ状態。
リムジン回避と共にデブじゃなくなるためのまず第1歩として歩きで学校に行くことから始めるべきじゃんけ！
『でも、仮にそうだとしましても、私この街の景色を今1度見てみたいのですわ。
この美しい街をモデルとし、絵を描きたいのですの』(大嘘)
そう言うと、父と母はまた涙を流した。
本当に親バカだわ。
『ふぅ……』
なんとか説得し、Googleマップで学校までの道のりを調べながら歩く。
その時不意に腕を掴まれた。
『誰っ！』
「やっと見つけた…探したのよ」
目の前の女性は目の下にクマを作りながらそう言う。
『あの……すみません。学校に遅れてしまうので失礼します……』
人が苦手+急に触られたことに驚き、つい前世の話し方で話してしまったが、それよりも''やっと見つけた''という言葉が気になる。
そういえば、さっきの人…どこかAの面影があった気がする。
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創造者 - この作品大好きだ！ (5月6日 1時) (
レス) @page11 id: aec583b91f (このIDを非表示/違反報告)
うえ - すごい好きです..！！！応援してます！！頑張ってください〜！！ (4月7日 21時) (レス) id: 0e5cf0185e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宵闇 | 作成日時：2024年3月11日 1時
