前世人間、今世堕天使の人生論 No.2 ハルイロセカイ

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1歩…2歩……それ以上ゆっくりと、じりじりと下がる。



カルエゴ「おい、ジャンヌ…貴様何をしt」



走って……



『1…！2…の





ジャンプ!







【夢想(ファンタジードリーマー)】



黒翼……((ボソッ』





羽の色を…黒く染めるイメージ……！



重力に従い落ちていく中、家計能力を使う。



そう、僕の羽は左右色が違うから…片翼が白いから…



そう！誤魔化す!!!



まだ色を染める？魔術は習ってないし…こうなったら家計能力でゴリ押し作戦なのだ！



無事気流に乗り、少し加速しながら空を移動する。



飛ぶってこんな感じなのか……。






カルエゴside




ジャンヌがゆっくりと後ろに下がった後、急に走り出し落ちて行った。



馬鹿な奴ではないのは分かっていたがな…



しっかりと羽を広げ、飛んで行った。



あの調子なら上位に追いつくだろう。



カルエゴ「ん？なんだこれは…」



空から落ちてきた1つの羽を拾う。



それは決して魔界では見ることの無い、白い羽。



……何かの作り物だろう。



念の為、シチロウにでも調べてもらうか。



それにしても、ジャンヌはアイツ(・・・)に似ているな。



少し空が曇ってきたな…何か嫌な予感がする。



俺はその気持ちを誤魔化すように、移動エレベーターに乗りゴール地点へと向かった。







クリスside



『……』


周りを見渡しながら飛ぶ。



やはり、スタートが遅れてしまっからなのか、はたまた道に迷ってるのか…誰にもすれ違わない。



周りは怖いほど静かで、こういう時はやっぱり色々考えてしまう。



僕が天使時代だった頃には、こうやって空の旅をしていたのだろうか。



……そもそも、僕の天使時代はどんなものだったのだろうか。



足を滑らせて落ちた…ことしか分からない。




ｻﾞｻﾞｯ_______て！_______げて！



『……ｯ!』




記憶にノイズがかかったかのように…ブツブツと聞こえる声…



誰？



ｻﾞｻﾞｯ_____は危険だ!焼き殺せ!




ｻﾞｻﾞｯ________てるわ_____



あ……れ？



なんで僕震えてるの…？



どうして？ちゃんとしてよ、試験……中…なのに……



ダメだ……力が抜けて…



あれ……







なんで飛ぶのがこんなに













怖いって思う…の？






その瞬間、僕の意識は暗闇へと沈んで行った。



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