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「お待たせしました。」
辻「じゃあいきましょうか。」
そう言って向かっているのは難波の飲み屋さん。
なんとなく飲む気ではないので最初にソフドリにするかお酒にするか考えていると、辻さんと翔太が話が盛り上がっているのに気づいてすごいなと思った。
さすが圧倒的コミュ力の翔太。
飲み屋について結局最初は2人と同じのビールにした。
なんか同じの方がいいよなーって思って。
すると辻さんから質問が投げかけられてきた。
辻「2人の関係ってなんなんですか？」
「あーえっと、仕事の同僚とかじゃなくてってことですか？」
辻「はい、なんかすごい仲良さそうに見えたんで。」
渡辺「付き合ってました。高校から大学2年まで。」
辻「えー！そうなんですか！？なんかすごいお似合いに見えますね！！」
お似合い。よく大学の頃も言われたなーって。
辻「聞いてええんか分からないんですけど、なんで別れたんですか？」
渡辺「言っていいの？A」
「いいよ？私は、うん。」
少し躊躇いもあったけど、言ったところで変わることなんて一つもないからいいと思った。
渡辺「大2の時に僕の行ってたコースが海外留学で海外の会社に企業探究として行けるコースがあったんですよ。
しかも海外留学が終わってからその会社で働けるっていう。
そのコースに入ったら強制的だったんで、大2の時に別れるのはもう確定で。」
翔太は少し酔ってるのかつらつらと話し始めた。
渡辺「でも、Aが別れたくないって何回も言ってくれて、それでも別れなきゃいけないのは事実なわけで。
それで、僕が海外に行く日までずっとお互いのこと好きでいようって言って、デートとかお泊まりとかいっぱいして、それで、海外行く日に空港で別れて。
正直辛かったです。Aが後ろで泣いてるのも気づいてたし、でも別れたから抱きしめに行くのも違うよなって、」
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作者名：胡桃沙和 | 作成日時：2022年11月16日 16時
