２４１羽 ページ39
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「ワンタッチ！！」
月島の叫び声に感化されるように、選手達は必死にボールを繋ぎ、相手コートに返す。それでも白鳥沢にとってはチャンスボール。万全な状態、勿論託されるのはエース牛島。
烏野もブロックでクロスをきっちりしめる。必然的に打ち下ろされたストレート。そのコースに構えていた西谷が牛島のスパイクを見事上げてみせた。
影山から東峰に託されたボールが、力強く放たれる。ワンタッチをとられてはじけたボールを五色が拾い、山形から牛島に上げられた。
「(3連続っ、)」
牛島は相当飛んでいる。この数本と言う意味でも、この試合全体を通してという意味でも。それでもあがるのは、ボールが託されるのは、誰より信頼されている証。そしてそれはエースとしての誉れだ。
放たれたスパイクはネットにあたった。それを西谷が拾うと同時にWS3人が走り出す。その威圧感すらかき消すほどの存在感を放ち、月島が飛び込んできた。ブロードの体制に入った月島に一瞬相手の思考が綻ぶ。一瞬、天童が足をとられる。その一瞬はバレーにおいて命運を分ける。
月島を囮に、あげられた先は田中。轟音を立ててスパイクは相手コートに決まった。
「(きた……ブレイク。)」
ここで白鳥沢がタイムアウトを取った。白鳥沢にとっては最後のタイムアウトだ。
「蛍、指は。」
「まだやれる。」
強がり。そんなことはAにだって分かっていた。指の状態は決して良くはない、体力だって十分ではない。……それでも。
「(絶対に下げるな、って感じか。)」
悪手かもしれない。もしそうだったならば、後で大いに悔いてやる。
「(ここまでの気合みせられて変えるとか無いでしょ。)」
タイムアウトがあける。――あとは殴り合いを制すのみ。
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東峰のサーブから試合は再開する。そのサーブはアウト判定となり、再びデュースにもつれこんだ。
そしてこのタイミングで白鳥沢のサーブは牛島。思わず緊張の冷や汗が伝う。
「(一本できって……。)」
力強く放たれた強打――しかし、そのサーブはアウト判定となった。Aは人知れずホッと胸をなでおろす。とりあえず一山越えたという感じだ。
烏野にサーブ権が移る。ここで日向もコートに入った。動きが出るとしたらここだろう。
月島のサーブを大平が受け、白布があげる先は牛島。日向が助走をつけてブロックに飛んだ――が、牛島はそのブロックより上からスパイクを叩きつけてみせた。
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蘭(プロフ) - 雨音が響いていますね切ないっ！ (2020年5月20日 19時) (
レス) id: 6b8ac95e5a (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 228羽から239羽になっています その後も240羽〜になっています (2019年7月28日 17時) (レス) id: 429426fee2 (このIDを非表示/違反報告)
kusareneko11(プロフ) - 天童の童が道になってますよ (2018年1月23日 21時) (レス) id: 82b0fa55d3 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - Kitty*.。さん» 貴方様のコメントを受けて「可笑しいのか！？」と思って調べたところ真骨頂が正解でありました…！申し訳ないです！真骨頂の意味は最もいい状態みたいな感じです！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - 216羽に最骨頂という言葉が出てきましたが、意味を教えてください (2016年12月27日 20時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年10月8日 22時
