205 ページ22
・
・
「先日は娘さんを大変危険な目に合わせてしまい申し訳ありませんでした。」
腰を折って謝った先生方。「ちょ、止めてくださいよ！」と止めた私を「A、少し静かにしてなさい。」とお母さんは諭す。
2人が頭を下げた状態のまま、お父さんが告げた。
「私達親子ともども、知らせを聞いたときは驚愕しました。うちの子が敵にさらわれるだなんて……正直、先生方は何をしているんだと思いました。」
「……ごもっともです。」
「……けど、今こうしてAはここにいる。だから顔を上げてください。」
お父さんの言葉に目を見開いて、先生方は少しだけ顔を上げた。お母さんが「どうぞかけてください。」と告げて、先生方はもう一度座りなおす。
「過ぎた事は過ぎたこと。結果論かもしれませんが今こうして娘はここにいる。それだけでいいんです。」
「だからこの話は止めて、本題に入りましょう！」
目を丸くしていた先生方。相澤先生は「ありがとうございます。」と告げて、かばんから1枚の紙を取り出す。そしてそれを机の上においた。私も紙を覗き込み、次にお父さんとお母さんを見つめる。
「度重なる敵からの襲撃を私達は防ぐことができませんでした。そのため、少しでもその危険から生徒を守るために――この度、雄英高校は全寮制にしたいと思っています。」
私は雄英を止める気なんてない。……けど、今必要なのは私の意志じゃない。
難しい顔をしながら紙を見つめるお父さん。その場に緊迫した空気が流れて、そんななかでお父さんが口を開いた。
「……寮制で構いません。娘をどうか、よろしくお願いします。」
「お父さん……！」
「よろしいんですか……？」
喜ぶ私と、また驚いている相澤先生。「いいんですよ！」と笑ったお母さんは続けた。
「ご存知でしょうけれど、この子、相澤先生やオールマイトの大ファンなんですよ？いつも帰ってきたら相澤先生が、オールマイトがってうるさくて！」
「あああああ！！！お母さんストーップ！！！」
「この前なんてこの子宛の宅配便が来たと思ったらイレイザーヘッドとオールマイトのグッズなんです！もー何円使ったのかと思ったら1ま、」
「あ〜！先生！！コーヒー注ぎますね！！！」
顔から……火が……でそう……！！いや、体育祭で明言しましたけど……ヒーロー名もそうだけど……それでも……！！
そんな私をフッと笑いを飛ばした後、相澤先生は「嬉しい限りです。」なんて頭をさげた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 237人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メイ(プロフ) - 赤兎リエ輔さん» 読みます読みます！w 続きが楽しみです(*´∇｀*) (2017年10月23日 23時) (
レス) id: c2a648029d (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - メイさん» わああとっても嬉しいお言葉をありがとうございます……！！いや本当畏れ多い…恐縮です…！そういっていただけて嬉しいです！皆サンに楽しんでいただけるよう自分のペースでやって生きたいと思います…！どうぞこれからもご愛読下さば幸いでございます！ (2017年10月23日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - すっごい面白いです！受験で更新難しいと思います。。。無理しないで頑張ってください！応援してます！！ (2017年10月23日 22時) (レス) id: c2a648029d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2017年10月19日 19時
