203.始まりの終わり 終わりの始まり ページ20
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少し歩くととある場所につく。なんでもここが轟くんたちとの落ち合い場所なんだとか。
デクくんの涙の理由は……聞けなかった。なんか聞いちゃいけないような、そんな感じがしたから。
「緑谷！」
「みなさん！」
しばらく待っていると指定の場所に轟くんと百ちゃんがやってきた。「おーい！」と手を振ると百ちゃんと目があってその瞬間凄い速さで走ってきた。驚いていると百ちゃんに「Aさん！」と泣きながら飛びつかれた。
「よかったですわ！本当にご無事で……。」
らしくない感じでえんえんと子供みたいに泣きじゃくる百ちゃん。自分が一体どれだけみんなに心配をかけてしまったのかとか私がどれだけみんなの事が好きかが分かって、私も彼女をぎゅーっと抱きしめた。
百ちゃんと離れると今度は轟くんと目が合う。轟くんは形容し難い表情で無言のまま私を見ていて、その真意が分からず首をかしげる。すると数歩私に近づいた彼は「重操、」と私を呼んだ。
「ん？」と返すと、少し微笑んだ轟くんは言う。
「また、会えたな。」
「……！」
あの時……林間合宿で私とかっちゃんが連れ去られたとき。必死に手を伸ばしてくれた轟くんに「またね。」とだけ告げてその手は握らなかった。
彼なりに気にしてくれていたのだろうか。そう思うとなんだか嬉しくてたまらなくなって、全力で笑った。
「うん、会えた！」
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その後、私とかっちゃんは警察に引き渡された。みんなに笑顔で手を振り、そこで分かれる。
警察さんからは事情聴取を受けた。何人いたのか、どんな個性をもっていたのか……。USJのときと同じように。
それからこれまたUSJのときのようにパトカーに乗って家まで送り届けて貰った。家に着いたとき、お父さんとお母さんは家の外に立っていた。
怒られるかな……なんて心配は必要なくて。
「A！！！」
「わっ！」
パトカーから降りた私をお母さんはぎゅっと抱きしめた。強く強く、ぎゅーっと。お父さんはお母さんごと私を抱きしめた。痛いくらいに、力強く。
きっと誰よりも私を心配してくれていたのはお母さん達なんだ。私はとんでもない親不孝をしてしまったらしい。
それに気づいたとき、私はまた泣いた。オールマイトが敵を倒してくれたときとはまた違った感情があった。
こうして、世間の注目を集めたこの騒動は終わりを迎えた。
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メイ(プロフ) - 赤兎リエ輔さん» 読みます読みます！w 続きが楽しみです(*´∇｀*) (2017年10月23日 23時) (
レス) id: c2a648029d (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - メイさん» わああとっても嬉しいお言葉をありがとうございます……！！いや本当畏れ多い…恐縮です…！そういっていただけて嬉しいです！皆サンに楽しんでいただけるよう自分のペースでやって生きたいと思います…！どうぞこれからもご愛読下さば幸いでございます！ (2017年10月23日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - すっごい面白いです！受験で更新難しいと思います。。。無理しないで頑張ってください！応援してます！！ (2017年10月23日 22時) (レス) id: c2a648029d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2017年10月19日 19時
