【ハイキュー】隣のクラスの星海くん。2【星海光来】

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ホント意味分からない。どうやったらそこまで鈍感で不器用で居られるんだろうか。まあそれはお互い様なんだろうけど。


俺の隣で試合を観戦する(人1)さんの顔は、誰がどう見たって恋をしている人の顔だった。熱っぽく染まった頬で、惚けたような瞳で、意識せず緩んでいるであろう表情で。こんなに分かりやすい顔をする人なんているんだって笑っちゃうくらいの、誰かを思う純粋な顔。その顔で不意に呟かれたかっこいいという一言。

それが向けられている相手が俺ではないと言う事実は辛くて、同時に嬉しい。光来くんの願いがかなうなら……うん、もう、それでいいから。


……でも少しだけ、困らせるようなことをしてもいいだろうか。安心して欲しい。邪魔なんてしないし……できないから。



光来くんのスパイクが叩きつけられ、試合が終了した。結果光来くんのチームの逆転勝利でストレート勝ち。やっぱりうちのスターは流石だ。

勝利という結果にとても嬉しそうな(人1)さん。その視線はやっぱり光来くんにあって、他なんか見えちゃいない。こんなに近くにいる俺のことだって、多分今は意識の外なんだろうな。自虐であり真実であるその事実がやけに辛いのは、これから本当にこの想いを終わらせるからだろうか。



「ねえ(人1)さん、今からちょっと話いい？」



少し驚いた様子を見せた彼女が「うん。」と笑う。彼女の友人に「ちょっと借りていくね。」と告げて、俺は体育館の外へでた。

人通りの少ないところへ男女2人で行くほうが目立つ。体育館を出てすぐのベンチが開いていることを確認して、「あそこで話そう。」と伝える。彼女が座った後、俺も少しの間隔をあけて座った。



「話って？」



不思議そうに、そして少しの好奇心を含んだ顔だ。ホント、光来くんを見る時との違いが顕著なんだから。

俺は彼女に微笑だ。ありがとう。今度こそ本当に、これでお終いにするから。



「俺ね、(人1)さんのことが好きだよ。」




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