【ヒロアカ】重力操作系少女は合同戦闘訓練をするそうで。Ⅸ (ページ8)

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391.第３試合決着ページ8

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「冷てェんだよなァオイ氷がよォォ！てつてつがきんきんだよ轟ィ！ステゴロでてめェよォなァ！？俺に勝てるかァ！！？」

遠距離中距離メインの個性である轟くんに対してうまく間合いをつめて自分の得意に持ち込んだ。これは第1試合で切島くんに出来なかったことだ。そしてそれを可能にしたのが他3人のアシスト。B組は私達のことをよく考えてる。その上で緻密に作戦が練られているんだ。

一方骨抜くんの個性で沈み、固められて顔だけ出た状態の飯田くんは「おのれェェ！！」と叫んでいた。

「レシプロって時限だろ？開幕使用は良くなくね？じゃ、俺鉄哲の加勢行くから。」
「……時限？いつの話だマッドマン！インゲニウムはいつでも何処へでも駆けつける。その為の足！！俺はもう！ずっと！フルスロットルだ！」

――新技、レシプロターボ！！

飯田くんの加速で固められていた地面に亀裂が入っていく。徐々に、じわじわと飯田くんは前進し始めた。

「レシプロの馬力を底上げし、尚且つかかる燃費は最小限に！10分だ！！10分！誰も俺を止められない！！」
「結局新技で初見殺しかよ！」
「ただし！！速すぎて――制御しきれない！！」

氷に固められていた状態から飛び出した飯田くんが一瞬で骨抜くんの背後に回る。あまりの速さに驚いた骨抜くんが反応するより先に、飯田くんの蹴りが入った。

このままでは勝ち目が無いと理解したのか、骨抜くんは柔化させた地面に潜り避難する。やっぱ冷静だね……。

そうして場面は尾白くんと回原くんに切り替わる。変わらず防戦一方の状況で、どれだけ尻尾で攻撃しようとドリル状態じゃあ弾かれるだけだ。それに回原くんは指先に硬いアイテムをつけているらしく、それがドリルの先端になって余計強力。

ここからどう切り抜けるかと思われたとき、突然表れた飯田くんが回原くんを捕まえた。あまりの速さに回原くんも避けようが無い。

「スパイラルを牢に入れる！！しばし離脱するがすぐ戻る！尾白くんは轟くんの加勢に！マッドマンもおそらく向かってる！すぐ戻る！」

スピードと同時に喋りまで早くなっている飯田くんが一気に言い切って、回原くんを抱えて消えていった。同時に変わったモニターに轟くんと鉄哲くんが映し出された。

氷結なんてお構い無しにぶち壊す、炎だって多少アツくなる程度でさほど害はない。それなのに自分より圧倒的に殴りあいに長けている。轟くんにとって鉄哲くんはかなり厄介な存在だ。