【ヒロアカ】重力操作系少女は合同戦闘訓練をするそうで。Ⅸ (ページ48)

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431.お久しぶりですセルキーさんページ48

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つまり、ファットが言うには私と切島くん、鉄哲くんとではタイプが全く違う。同じプログラムを受けるのは少々合理性に欠く(ここで相澤先生の真似してた。)から、私は基本的に環先輩とペアを組んで実践をメインに活動して欲しいんだとか。

私は武闘派のファットの動きに学ぶより、環先輩の繊細な動きのほうが参考になる。かつ、街に出ることで環先輩のアガり症の改善も見込めるとのこと。

「ちゅうわけで、3人は別プログラムで動くときもあるけど気張りや！1週間みっちりしごいたるから、覚悟しとき！」
「オッス！！」
「はい！」

こうして、私達の2度目のインターンが始まった。

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「早速ですね、見回り。」
「ファットはいつもそうだ……こうして俺をいじめてるんだ……。」

「変わりませんね～。」と笑う。今日はインターン2日目、1日目にレクリエーションを受けた翌日だ。私と環先輩は2人で早速街の見回りに出てきた。しかもいつもの区域じゃない、もう少し治安の悪いところらしい。

そこかしこで聞こえてくる怒声。その度にびくりと肩を震わせる環先輩。こんな感じだけど凄く頼りになることはインターンで知ってるけど……やっぱとてもそうは見えないよね。

「オイ見ろよあれ！！」

突然聞こえてきたそんな声に、私も環先輩も視線をやる。周囲の人々は上空を見上げて目を見開いていた。その視線に釣られるように上を見上げれば、ビルの屋上にたたずむひとりの男性の姿。あれ、ってまさか……飛び降り……？

「神様……どうか、どうか俺を……。」

スローモーションのように、男性が落ちていこうとする。咄嗟に腕をタコに変えた先輩に「私が行きます！」と告げて、右手首を浮かせて浮遊した。

腕輪に増えた新しいボタンに触れる。新しくかつゴツくなった靴底から空気が射出されて、ジェットパックのように私の体を押す。重力がかかっていない分少しの風力でも速度はばっちりで、落ちていく男性の体を受け止めることに成功した。

落ちる恐怖でか気絶している。これでは個性をかけられない。男性の重力にひっぱられて急降下してしまう。

「環先輩！」

先輩に合図を出せば、タコで私たちを高速し引き戻してくれた。おかげで無事に着地する。

「ありがとうございます……！」
「コスチューム……改良したんだ。」

このシューズは発目さんに頼んで改良して貰っていた。あと学校が始まったら腕輪も――

「オイオイ、随分若ぇヒーローだなぁ？」