【ヒロアカ】重力操作系少女は合同戦闘訓練をするそうで。Ⅸ (ページ1)

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383.第2チームページ1

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作戦会議が盛り上がっていたけれど、第2チームの戦闘訓練が開始するという事でモニターに目を向ける。第2チームは確かA組は百ちゃん、常闇くん、透ちゃん、青山くんのチームだ。B組は一佳や黒色くん、小森さん、吹出くんのチーム。

B組の人の戦いを知らないからまだなんともいえないけれど、A組は百ちゃんがいるというだけで安定感が出る。そこに常闇くんと青山くんの攻撃力、透ちゃんの予測できない動き、チームとしては悪くない。

「それではガンバレ拳藤、第2チーム！」
「偏向実況やめろー！」

ブラド先生の贔屓実況がかかって訓練スタート。ブラド先生の言葉の中にわざわざ拳藤と名指しされていたこともあってか、瀬呂くんが鉄哲くんに「拳藤ってB組でどういう立ち位置なん。」と聞いた。鉄哲くんは「おう！！ありゃあやる奴だぜ！」と大きな声で答えて、更に続ける。

「なんたって委員長だからな！頭の回転はやくてとっさの判断も冷静だ！それでいてクラスをまとめる明朗な性格！あれがいなきゃ今頃皆物間に取り込まれてら！B組の姉貴分、それが拳藤一佳という女だ！」

チームメイトにそこまで言われるという事は本当に凄いんだろう。そして今の言葉から察するにこのチームのブレーンは一佳……見て学ばなきゃ。

今回のA組には索敵要員がいない。どう動くのか頭で考えていると、早速状況が変わった。

「黒影だー！」と三奈ちゃんが拳を振り上げて応援する。先手を打ったのはA組で、常闇くんの黒影が現れたのだ。まず黒影に敵を見つけさせ場を見出し、そこに自分たちも合流して一網打尽、ってところかな……結構攻めてるね。

「あれ、帰ってきたよ？」

お茶子ちゃんがぽつりと呟いた。確かに、モニターには敵を見つけたはずの黒影が常闇くんのほうへ戻ってくる様子が映し出されている。そしてそのまま、黒影は常闇くんを攻撃した。

何が起こったのか分からず目を見開く。すると、その黒影の中か黒色くんが飛び出すのが見えた。そうか、なるほど……。

「黒色くんの個性で黒影に入り込み、操ってた……ってこと？」
「多分、そう。」

メモを片手に真剣な面持ちのデクくんが頷く。常闇くんにとっての天敵、なのかも……。

黒影をしまった常闇くんがマントを脱いだ。黒色くんは居場所を悟らせないように配管の影を移動して好機を窺っているらしい。何処から襲ってくるか、身構える常闇くんと錯乱するみんな。場は緊迫した空気に包まれた。

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