第２０９話 スイス戦 ページ9
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体感の問題である、といわれたらそれまで。けれどAの中でありえないほど早く今日という日はやってきた。グループリーグ3試合目、スイスとの戦いの日だ。
今回の会場は控え選手もベンチで試合を観覧することになっているため、チーム梅以外のメンバーもその時をともに待つ。
このスイス戦は少し特殊な形でダブルスの試合が行われる。2面あるコートを同時に使って2つの試合を一気に開始するのだ。それぞれのコートにメンバーが入る。ダブルス2は大曲と木手、ダブルス1は石田とデュークのペアだ。
まずフォーカスされたのはやはり大曲の二刀流だった。まるで忍者のようで国風豊かなプレースタイルは観客の視線を集める。
「大曲さんの大胆な動きで攻め、木手くんの縮地法で守備をカバー……。」
意外に見えて考えられた人選。意図しているのか気まぐれか、相変わらず三船の考えは図り知れない。しかし、あと1ポイントでゲームが取れるというところで事態は急変する。
縮地法で移動した木手の足元にしっかりとたたきつけられたボール。それは縮地法を見破られたことを示す一級だった。
「どこへでも一歩でいけても……それじゃあ二歩目は無理だろ。」
「くぅ〜〜っ、さすがスイスの貴公子アンリちゃん！！俺が次やろうと思ってたんだぜ！」
「どうだか。」
すっかり相手のどちらにも縮地法の弱点が見破られている様子。どう対処するのか、Aが少し身を乗り出せば大曲はラケットの1つを木手に投げ渡した。木手の手には2本のラケット。
なるほどなと感心しているとこんどは反対コートが賑わいを見せる。歓声にに引っ張られるようにそちらに視線を向けると、そこでは激しいパワーバトルが繰り広げられていた。そのラリーの中、石田が仕掛ける。
「参拾六式波動球！！」
異常なまでのパワーを持って突き進んだボールは相手選手のラケットを弾き飛ばした。目を見開いて口をあけて、愕然とした表情になる。
「ワシの波動球は裏とあわせて216式まであるぞ。」
あまりのパワーに「すご……。」とAはこぼした。自分にはなく、かつ出来ないプレーをやってのけるパワープレーヤーのことは本当に凄いと思う。
しかし、世界ランク2位のスイスが誇るパワープレーヤーも伊達ではない。2人は「バルク！」と叫んで力むと、ユニフォームが破れた。それに続いてデュークも「プイレイボール！」と叫んでユニフォームを破れる。互いにここからが本番、ということだろう。
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紗菜 - アニメがまた、スタートするのでこちらも更新されるのをお待ちしています。 (2月15日 19時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき - 続きが楽しみです (2021年9月22日 0時) (レス) id: 09253d858e (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 素晴らしい作品！夢主ちゃん格好可愛いすぎます！ (2021年1月3日 15時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
巫和泉(プロフ) - コメント失礼します！読んでいて，とても面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2020年1月4日 18時) (レス) id: c314aa38cf (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 更新待ってます!続きが楽しみです。 (2019年11月7日 8時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2019年3月18日 0時
