第１８９話 ページ39
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「ワシが相手をしてやろう。」
腕を組んで堂々と現れたのはギリシャのキャプテン、ゼウス・イリオポウロス。彼のかもし出す独特な雰囲気はベンチからという遠い距離でも感じ取れた。そんな彼と目を合わせて、白石はどこか震えているように見える。
そんな彼の元に、「お〜い☆ノスケ！」と種ヶ島がゆらりと近づいていった。
じゃんけん、それからあっちむいてほいに勝利した種ヶ島が悠々と白石を追い越してコートに入っていく。その姿はいつもより頼もしく見えた。
「俺の勝ち☆先にやらせて貰うわ。」
ゼウスの気迫に白石が気圧されることを分かって交代した。その判断力と頼もしさは流石としか言えない。Aは力なく戻ってきた白石に敢えて声をかけることはせず、コートに集中した。
これで日本もギリシャも大将戦。ギリシャとしてはここで流れを食い止めたいところだろう。
「ワシの相手を自ら買って出るとは、勇敢な男じゃ。」
「おーきに☆」
「ザ・ベストオブ1セットマッチ、ギリシャサービスプレイ！」
ゼウスのサーブから試合が始まる。種ヶ島がそれを返した頃にはゼウスはネット際につめており、いきなり攻めた打球を繰り出した。
「いきなり先制パンチを……！」
「……安心していい。修さんはどんな打球も無にして返すことが出来る。」
スマッシュを打ったはずのゼウスの打球は、まるで勢いを無くしてゼウスの足元に落ちていた。資格から伝達された情報を瞬時に手首へと伝えられる天賦の才を持つ男、それが種ヶ島だ。
その後も種ヶ島は已滅無を駆使してどんなスマッシュもことごとく返球して見せた。まるで劣勢ではないし、寧ろ日本のほうが攻めている印象を受ける。それでも、何故かスコアは勢いに比例していなかった。
5-0、圧倒的な大差で種ヶ島は圧倒されていた。それを見て愉快そうに笑うゼウスのプレーはまるで――
「全てを支配しているようなプレー……。」
「……きっと実際に支配しているのだろう。修さんは今、ヤツの手のひらの上で転がされている。」
種ヶ島ほどの実力者が上手く転がされている。それは信じ難いが、おぼつかない足取りでベンチに戻る彼の姿を見れば一目瞭然の事実だった。
それでもきっとこのまま終わるはずがない。そう信じていたAでさえも、6ゲーム目開始時に種ヶ島のとった奇想天外な行動には目を見開いた。種ヶ島はコートにどかっと座り込んで見せたのだ。
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赤兎リエ輔(プロフ) - ミズチーさん» とても温かいお言葉を…ありがとうございます…！！どうにか乗り越えてきます！そのお言葉が本当に頑張る糧になります…更新は遅いですが、ご期待に沿えるよう精一杯頑張らせていただきます！ (2019年2月20日 0時) (
レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 蜜さん» ご愛読ありがとうございます！感謝感激でもう…感無量です…！応援の言葉ありがとうございます、とても励みになります！少々お時間はいただきますが、気長にお待ちいただければ幸いです(*´｀) (2019年2月20日 0時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ミズチー - テスト大変だと思いますが、頑張ってください！とても面白いので更新遅くても待ってます！ (2019年2月19日 21時) (レス) id: 402d306b68 (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。テスト大変だと思いますが、更新心待ちにしております。頑張ってください！ (2019年2月19日 16時) (レス) id: 372926e5f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2019年2月18日 3時
