第１７２話 ページ22
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その後も徳川はことごとく相手の打球を読み続けた。あまりに冴え渡っている予感は寧ろ不自然ですらある。
「
「――スライスのロブだ、幸村くん！！」
ボルクが打つよりも先に言った徳川。また予感は当たり、幸村が返球する。そこまでは先ほどまでと同じだったが、ここでまさかの出来事が起こる。
「ドロップショット来ます！！」
そういったのは徳川ではなく幸村だったのだ。そして言われずとも徳川も分かっていたのか、あらかじめネット際にブラックホールがはられていた。削り取られた空間にとどまったボールを幸村が返球し、得点が入る。
幸村は確かに"ドロップがくる"と言い当てた。もちろん徳川も同じで、2人の間に共通意識が生まれていたことになる。
「どういう事だ！？と、徳川だけじゃなく……幸村まで先を読んでなかったか？」
「幸村くんも予感を……？」
「予感なんてもんじゃねえ……奴らは確信してただろ。」
「幸村くんと徳川さんのテニスが惹かれあっている……。」
先ほど感じた何かが起こるという感覚。あれはこの事態を予感させていたということなのだろうか。
「
予想外、ボルクの顔にはその感情が表れていた。ハウリング、Aも目にしたことはないが聞いたことだけならあった。
「互いの
――
ぎゅっと拳を握り締める。幸村にしても越前にしても、何故こうも徳川と惹かれあうのか。テニスプレイヤーとして徳川に特別な感情を持つAにとっては複雑な気持ちだ。
けれど今はそれ以上に、わずかながらに生まれた日本の勝利の可能性に喜びを覚える。そもそも自分が未熟だから彼らに遅れをとっているのだから、複雑な思いを持つ権利すらないのかもしれない。
ゲームカウントは3-5にまでなった。もしかするのではないか、そんな雰囲気が日本サイドにも流れる。
ボルクが返球の体制に入った瞬間、幸村は先を見通して移動する。その場所に帰ってきたボールをガットに捉えた――しかし、幸村の手からラケットが弾けとぶ。
「自分達が打ちのめされる未来は見えているかね。」
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赤兎リエ輔(プロフ) - ミズチーさん» とても温かいお言葉を…ありがとうございます…！！どうにか乗り越えてきます！そのお言葉が本当に頑張る糧になります…更新は遅いですが、ご期待に沿えるよう精一杯頑張らせていただきます！ (2019年2月20日 0時) (
レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 蜜さん» ご愛読ありがとうございます！感謝感激でもう…感無量です…！応援の言葉ありがとうございます、とても励みになります！少々お時間はいただきますが、気長にお待ちいただければ幸いです(*´｀) (2019年2月20日 0時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ミズチー - テスト大変だと思いますが、頑張ってください！とても面白いので更新遅くても待ってます！ (2019年2月19日 21時) (レス) id: 402d306b68 (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。テスト大変だと思いますが、更新心待ちにしております。頑張ってください！ (2019年2月19日 16時) (レス) id: 372926e5f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2019年2月18日 3時
