第１６６話 ページ16
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このまま日本が勝ってしまうのか、そんな状況の中繰り広げられるラリー。デュークの打った力強い球を王者の意地をかけてビルマルクは飛び込んで返した。
それを不二が返球する。地面に尻をつけているビルマルクは返せない……そう思われた。
「さぁ出番だ、ジークフリート。」
不二の返した球に喰らいついたのはジークフリートだった。ビスマルクは彼が飛び込めることは想定内だったというのだろうか。
「切り捨てたように見せて怪我の回復と相手の観察に専念させた……。」
「上手いな。」
パートナーの中学生を上手く使いこなすその実力は流石としか言いようがない。不二の葵吹雪をコートの隅で見続けてきたジークフリートは不二の逆サイドにスマッシュをたたきつけた。
完全に逆をつかれた不二のカバーに回るデューク。そのデュークの癖すらもジークフリートは見ていたらしい。
「その確度じゃ不可能だぜ、ホームランは！全てアウトさ！！」
「――デュークバンド。」
自信満々な彼の言葉を嘲笑うように、デュークはそっとラケットにボールを当てる。丁寧かつ完璧なボレーに、「デュークの本来のテニスは優しい小技だ。」と平等院は目を瞑ってどこか得意気に笑った。
それでも王者ドイツは簡単に終わらない。こんどはそのボレーにビスマルクが対応して見せた。
「よくやった、ジークフリート！！」
そう叫んでボールに飛び込んだビスマルク。ボールはデュークの頭上を通過していくも、これはダブルスだ。
「トリプルカウンター、白龍。」
特徴的な軌道を描いて相手コートに飛んでいったボールは、コートに一度つくと激しくバウンドした。攻撃的なテニスを完成させたが、決してカウンターを辞めるといったわけではない。そのいい意味での小ざかしさにAは笑った。
バウンドしたボールは手塚の手元に収束した。不二なりの宣戦布告、といったところだろうか。
『ゲームセット！ウォンバイJAPAN！！』
「まずはドイツから1勝や〜！！」
大健闘のその結果に拍手すると、隣にいた入江がそっと立ち上がる。そんな彼に「入江さん！」と声をかけ、振り返った彼に手をだした。
「頑張ってください！」
その手の意図を汲み取り、柔らかい笑みでハイタッチを返した入江がベンチへ向かっていく。次のダブルスは因縁のノーゲームペア――入江と跡部だ。
「僕に彼のパートナーが務まるかなぁ。ねっ？」
「ちっ……いちいちカンに障る野朗だぜ。」
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赤兎リエ輔(プロフ) - ミズチーさん» とても温かいお言葉を…ありがとうございます…！！どうにか乗り越えてきます！そのお言葉が本当に頑張る糧になります…更新は遅いですが、ご期待に沿えるよう精一杯頑張らせていただきます！ (2019年2月20日 0時) (
レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 蜜さん» ご愛読ありがとうございます！感謝感激でもう…感無量です…！応援の言葉ありがとうございます、とても励みになります！少々お時間はいただきますが、気長にお待ちいただければ幸いです(*´｀) (2019年2月20日 0時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ミズチー - テスト大変だと思いますが、頑張ってください！とても面白いので更新遅くても待ってます！ (2019年2月19日 21時) (レス) id: 402d306b68 (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。テスト大変だと思いますが、更新心待ちにしております。頑張ってください！ (2019年2月19日 16時) (レス) id: 372926e5f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2019年2月18日 3時
