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「……泣いてる？」
切島くんにおいつくと、犯人は泣いていた。私も切島くんも眉をひそめる。
「ズルやで……こちとら刃渡り10cm以下の刃が飛び出るやぞ。カッターナイフと同じくらいやぞ……ズルやん。そら兄貴助けたいわアホンダラ！」
そういってめそめそとなくその人に励ましの言葉をかけながら手を貸し、たたせてあげる切島くん。んー……まあちょっと張り合えない感じだね。
「と、とりあえず大丈夫そうだし、私はファットのとこいくよ。その人お願いね。」
「お、おう。」
お互いなんか拍子抜けしちゃってる感じで、苦笑いとも呆れ笑いとも言える笑みを浮かべつつ来た道を戻る。特に急ぐ必要もなさそうだ。
切島くんの犯人撃退の1部をみていたらしく写真を取る人達を掻き分けて戻っていた――そのとき。
「あああああ！！！」
そんなさっきの犯人の男の奇声が聞こえて、私は慌てて振り返った。そこに広がっていたのは無数の刃物を体から突き出している男と、その刃を間近で受ける切島くんの姿。
「切島くん！！」と叫ぶ私の声と、悲鳴を上げる周囲の人達の声が重なる。
切島くん……よく見たら切れてる。高い高度を誇る彼の体が切れるって、相当ヤバい……。
「ッ、切島く」
「A！避難誘導頼む！！」
そ、っか……確かにあの刃をモロで受けても大丈夫なのは切島くんだけ……。適材適所、だよね。
私にできるのは少しでも切島くんがやりやすい場をつくること、少しでも被害を防ぐことだ。なにも敵退治だけがヒーローの仕事じゃない……！
「皆さん！私を見てください！！」
右の腕輪のボタンを押して、腕を前に突き出す。周囲の人が私を見ていることを確認して、手首を上に曲げた。キツい……けど、なんとかなる……！！
一応全員少しは軽くなっているから大丈夫だ。犯人に近い人から順に押してこの細道から出していく。後ろから聞こえる犯人の叫び声に振り返りたくなる……けど、悠長なことしてられないんだ。
私は今、私にできる最善を尽くす。切島くんの手助けはそれが終わってからでも遅くはないはず。
軽い分発泡スチロールを動かしているみたいにすいすい押すことができるから、結構すぐにこの場から離す事が出来た。店の中にももう誰もいない。そして息つく暇もなく切島くんのほうに視線を向ける。
膝を突いている彼に刃を伸ばしている犯人の姿が見えた。
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赤兎リエ輔(プロフ) - momoさん» わああレスが遅れて申し訳ない！！ありがたいお言葉を…身にあまります…！もっと楽しんでいただけるよう頑張ります！！あ……あ、あの、えっと、わ、わざとですよわざと((単純に飛ばしてましたすみません(;ω;)馬鹿だなあ、と笑っていただければ…(;ω;) (2018年8月28日 1時) (
レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - とっても面白いし、主人公のキャラが好きすぎてツラミ...( ﾟдﾟ)後、1つ気づいたんですけど２９０の話が全部飛んでますよー！！わざととか修正とかだったらすいません！！ (2018年6月24日 22時) (レス) id: cfe432bff0 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - わーみんさん» ひいい、雰囲気を盛大に壊してしまっている…！ご指摘ありがとうございますっ、直してきます！お恥ずかしい…(//ω//) (2018年5月23日 10時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
わーみん - 334話“ことわり”は断りじゃなくて理って書くんですよ (2018年5月23日 1時) (レス) id: cb8f7b144e (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - らいおんまんさん» もう全然らいおんまんさんのペースでかまいません、、！お互い頑張りましょう(*^∀^) (2018年4月1日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2017年12月20日 0時
