【ヒロアカ】重力操作系少女は仮免許取得試験に臨むそうで。Ⅵ【原作沿い】 (ページ18)

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この試験、きっと時間もそう長くはない……なら少しでも早く、1人でも多くの人を救助しなくちゃ。

「デクくん、私はおじいちゃんの方の救助へ行ってくる！ボク、お姉さんが絶対おじいちゃん助けてあげるからね！どっちにいるの？」
「ひっ、あっちぃ！！！！ありがどうお姉ぢぁあん！！」

男の子の頭を撫でて笑ってから、彼の指差してくれたほうへ。「大丈夫ですかー！！」と声を出しながら走っていると、「助けてくれぇ！」なんて声が聞こえてきた。

その声のほうを向くと、瓦礫に埋もれているおじいさんの姿がみえて慌てて駆け寄る。

「大丈夫ですか！？」
「足が……足が挟まって動けんのじゃ……。どうにかしてくれ！」
「足以外に痛む場所は？」
「ない！とにかく助けてくれ……！ヒーロー！」

ヒーロー……そうだ。今の私は試験中といえど人々を救い出すヒーローなんだ。私はカームヘッドだ……冷静に、的確に判断しなくちゃ。イレイザーヘッドっていう最高にかっこいいヒーローの名を借りたんだから。

見たところ怪我はなし。周囲に人がいる様子もなし。意識もハッキリしてる。ならあとは瓦礫をどかすだけだな。

「もう大丈夫です。私が絶対に助けます。」

そういってから右の腕輪のボタンを押し、右腕を構える。もしものときのためにおじいさんを空中の瓦礫からかばうように私の体で覆いつつクイッと手首を上に曲げると、おじいさんに覆いかぶさっていた瓦礫が一気に上に持ち上がった。

おじいさんにも個性をかけて浮かし、瓦礫の位置からずらして個性を解除。ボタンをもう1度おして腕輪の効果をきってからに声をかける。

「大丈夫ですか？歩けますか？」
「無理じゃ……足が痛くてあるけんわ。」
「じゃあ一緒に救護所に行きましょう！」

おじいさんに右で個性をかけておんぶする。さて、急がないと……。

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「あれ、デクくん！？」
「Aちゃん！」

救護所へ向かっているとデクくんと遭遇した。さっきの男の子をおんぶしている。と、急にその男の子が「おじいちゃん！！」なんて声を発した。やっぱりこの人がおじいちゃんだったんだ……よかった……。

「救護所もうすぐだよね？」
「うん！急ごう！」

そしてデクくんと一緒にたどり着いた救護所。既HCUの人がおおく運ばれている。

おじいさんを救護所の人に引渡し、デクくんと一緒に次へ向かおうとしたその時。BOOOOM!!!と大きな爆発が起こった。

「何！？」

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