【ヒロアカ】重力操作系少女は仮免許取得試験に臨むそうで。Ⅵ【原作沿い】 (ページ11)

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242.1年Ａ組ページ11

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じり、と1歩後退しつつ周囲を警戒する。イナサくんのせいで何十人もを相手にすることになってしまった。

あたりをぐるっと囲まれていて何処にも逃げ場がない。飛んでもいいんだけどこの人達の個性が分かってない以上そうもいかないだろう。まずは相手の出方を伺わなければ。

「睨み合っててもはじまらねえ！俺先陣切ってやるよ！！」

ダッと1人が私めがけて駆け出す。すると右腕を振りかぶったその人はその腕から水を射出した。そういう個性か、なんて思いつつ体を少し軽くしてからそれをよける。

空気中の水蒸気を水分に変えているのか、体内の水分を使っているのか、はたまた別のところからか……うーん、個性って奥深いからなあ。けど水をうけた地面がただ濡れているだけのところを見るに、水自体に危険はないらしい。ならさほど脅威でもない。

「まだまだ！」と続ける男の人。それに感化されたのか数名の人達も加わってきた。

殴りかかってきた人をよけると、その人が殴った地面が激しく損傷している。超パワーとかなのかな……デクくんと一緒？？考える間もなく襲ってきた女の人の攻撃もかわす。その人は手が鈍器になっていた。凄い個性……。けど左手は普通なところを見るに片手だけしか発動できないのかな。

っていうか遠慮が微塵も感じられない……当たり前だけど……だけどさあ……。

「っしゃ、隙アリィ！」
「あ、ちょ、！」

腕につけていたターゲットめがけてボールが放たれる。寸前のところでそれを交わすと、超パワーの人が走ってきているのが見えた。

その人の背後に回るくらいの跳飛をして、急いで右を解除。そして左手首を曲げるのとほぼ同時に背中に蹴りを入れた。すっとんだその人に意識を取られているとあらゆる方向からボールが飛んでくる。

左を解除、そして右で浮いて回避……したつもりだったけれど、右腕につけたターゲットが点灯していた。脱落まであと2個……。

個性を解除し地面に足をつけた瞬間一斉にボールが放たれる。腕を酷使することにはなるが仕方ないと、左の腕輪のボタンを押して構える。くい、と左腕を曲げると私に向かっていたボールが個性の圏内に入ったところでいっせいに地面にめり込んだ。

すぐにボタンをもう1度押して腕輪のサポートを解除。その瞬間、案の定左腕に鋭い痛みがはジッタ。これはしばらく腕輪のサポート使えないな……。

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