【ヒロアカ】重力操作系少女は仮免許取得試験に臨むそうで。Ⅵ【原作沿い】 (ページ2)

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「数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵するほどの難関校――士傑高校！」

士傑……うちに並ぶヒーロー排出の名門校だ。言ったら悪いけどイナサさんすっごいアホそうなのに……人って見かけによらないなァ。あれ、相澤先生にも同じこと思ったことあるっけ？

「一度言ってみたかったっス！！プルスウルトラ！！自分雄英高校大好きっス！！！雄英の皆サンと競えるなんて光栄の極みっス！よろしくお願いします！！」

物凄い声量で額から血を流しながらそういったイナサさん。独特な人だなあなんて思っていると、バチッとイナサさんと目があった。そして嬉々とした笑みを向けられてずいずいと歩み寄られる。

「え、ちょっと」
「重操Aサンっスよね！！俺、1年の夜嵐イナサです！」

急な自己紹介に戸惑いつつも、1年生ならくんでいいかなんてどこか冷静に思う。そして「あ、うん。よろしくね。」といいかけた私の言葉を遮って、イナサくんは驚愕の言葉を発した。

「俺貴女のこと好きっス！！」
「……んん？？」

「公開告白！？」なんてちょっと楽しそうな三奈ちゃんの声や、「なんだなんだ！？」と焦るみんなの声。え、ちょっと待って、私この人のこと知らないんだけど……え？そもそも好きってどういう？？

「あの、順を追ってもらっていいですか……。」
「あ、そうっスね！失礼しました！！！」
「いちいちそのお辞儀いいんで！」

疲れる。とても疲れる。まだ10秒くらいなのに疲れる。顔を上げたイナサくんは変わらない表情で言った。

「体育祭見ました！女の子なのに3位入賞、それに最後のトーナメントでの試合すげえかっこよかったです！！！ホント尊敬してるっス！！」
「あ……ビックリした、好きってそう言う」
「けど会ってみたらテレビより何倍も可愛くて普通にドキドキしてます！！」
「そういうこといっちゃうんだ！？」

なんてやり取りをしていると、イナサくんと同じ高校の先輩？かな？が「イナサ、いくぞ。」と少しイラついた様子で声をかけた。ああ、苦労してそうだ。

「Aさんも雄英の皆さんもまた！！」なんていって、その名のとおり荒らしのようだったイナサくんは先輩さん達と一緒に去っていった。

「Aちゃんやったね！よかったね」
「……お茶子ちゃん、いじってる？？」
「わー！ごめんって！」

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