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試合の説明をするとすれば"殴り合い"がもっとも適切だと思う。切島くんは硬化でかっちゃんの爆撃を受けつつ応戦。かっちゃんもそれに負けじと攻撃を繰り返している。
「(……かっちゃん、防戦一方？)」
切島くん凄い……なんて思いながら試合を見ていた時だった。――状況が一変したのは。
猛攻を繰り返す切島くんの右脇に爆撃を入れたかっちゃん。上手いことカウンターを決め込んだらしい。
『爆豪再びのカウンター！……なんだぁ！？さっきと違って効いてる！？』
マイク先生の言うとおり、今まで爆撃をものともしていなかった切島くんが確実にダメージを負った、という表情になった。歯を食いしばり、白目をむいている。
けれどすぐにかっちゃんに向き合った切島くん。けれどかっちゃんはその隙を逃すわけもなく、追い討ちをかけるように連打で爆撃を繰り返していく。
そして「死ねェェェ！！」と響だけで何度聞いたか分からない台詞を叫びながらかっちゃんは止めの1撃を決め込んだ。その場に倒れた切島くんを確認してからミッドナイト先生は言う。
「切島くん戦闘不能！爆豪くんの勝利！！」
会場は盛り上がったけれど、私は違ってて。
「(これで……かっちゃんとだ。)」
冷や汗が背中に伝うのを生々しく感じ、気持ち悪い。けれどそれ以上に緊張と興奮が交じり合って胸が痛くて、そっちほうが鮮明に伝わってきた。
ずっと自分より何十歩も先を行く、凄い実力を持った幼馴染。中学までは土俵が違うと思っていたけど……今は違う。私だってヒーロー志望の生徒だ。
……かすりじゃ意味がない、正面からがっつりとかっちゃんに1撃入れたい。もっと欲を言ってしまえば――かっちゃんに、勝ちたい。
多分この場に居る人達は無謀だと言うだろう。お茶子ちゃんとの試合もあって、かっちゃんとの実力の飛びぬけ具合は明らかになっている。……けど。
「(無理って、誰が決めたんだ。)」
自分で諦めてしまったらそこで終わりだ。絶対勝つ、今必要なのはその気持ちだけ。
「Aちゃん、頑張れよ！」
「……え？」
上鳴くんにそういわれる。瀬呂くんも笑いながら「爆豪負かしてこい！」なんて楽しそうに。
……誰も思ってない。少なくともここにいる1Aのみんなは、絶対に私が負けるなんてそんなこと、ちっとも……。その笑顔を見て、勝敗ばかり気にしていた自分の卑屈さに笑えた。
「うん！」
結果がどうあれ、試合を楽しむ。まずはそれが一番だ。
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赤兎リエ輔(プロフ) - 私さん» パート3にもコメントありがとうございますうう！！ええ、ついにパート3です…((( 本当ですか…！めちゃくちゃ嬉しいお言葉をありがとうございます…！御期待に沿えるよう、精一杯頑張らせていただきます！コメントありがとうございました！ (2017年9月8日 23時) (
レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
私 - 続編おめでとうございます！！ついにパート3ですか……もう本当、作者さんの愛がスゴいです！！(( これからも頑張って下さい。応援してます！ (2017年9月6日 2時) (レス) id: 9b4f9f305a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2017年9月2日 19時
